年齢:30歳 性別:女性 仕事:専業主婦うつ病を発症し、約3年。
1年前に出産を経験したことがきっかけで、現在は元々のうつ病の悪化と、産後うつとの両方と付き合っています。
元々のうつ病は、職場での発症でした。当時職場で大きく人事体制が変わり、頼りにしていた先輩方がいなくなってしまいました。
また、そのころ新入社員の教育係を任せてもらえることになり、これが負担になったのでした。新入社員の教育係の任命は、不安ながらもとてもうれしかったのです。
元々職場の人間関係に疑問は感じた
元々職場の人間関係に疑問は感じていた。
男性が多い職場でしたが、なぜか女々しく、いじめもあったからです。
あるとき、そのいじめの対象が私になりました。
いじめの発端は、私が新入社員の教育係になったことでした。
しかし、いじわるをしてきた先輩は男性でした。
「あいさつをするな」と私に言い、徹底的に無視をしてきました。
まさか男性からそのような嫌がらせを受けると思っていなかったので、驚きました。しかし、あいさつは基本中の基本です。私は構わずあいさつだけしていましたが、ついにその先輩が他の社員も巻き込んで、私を無視するようになったのでした。
「ひがんでいるんだな」と、もう結婚し子どもがいる人たちの行動とは思えないとがっかりしました。
そのため、努めて気にしないようにしていましたが、やはりどんどんストレスが溜まっていきました。ある朝、起きようとしても起きられないのです。実際には、身体が全く動かないのです。異変を感じながらも出勤。
すると、自分のデスクに座っていると、なぜかわからず涙が出てくるのです。
そのまま早退させてもらいました。
まるで地獄産後にうつ病悪化
病院へ行きうつ病と診断されました。
うつ病になった原因の会社はきっぱり辞めました。
そしてそれから2年かけて徐々に回復をしましたが、出産してたった2週間で「産後うつ」と診断されました。
元々うつ病を患っていたので、「リスク出産」扱いで大学病院での出産でした。
どうにか母乳を出そうとがんばっていた私。
その病院は母子同室のため、出産した次の日から赤ちゃんのお世話が始まるのです。
眠れない日々に、がんばっても思うように出ない母乳。
どう扱っていいのかわからない赤ちゃん。
すぐに産後うつと診断がおりました。
実際には産後うつと、元々のうつ病の悪化と診断されました。
同じように身体を動かすことができない、希死念慮が芽生えてしまうなどの自覚症状もありました。
まるで生き地獄。
しかし、今度は私ひとりではないので、休んでばかりではいられません。
今ではもう一度振り出しに戻り、抗うつ剤と安定剤、睡眠薬を飲んで生活しています。
正直、うつ病も産後うつもまだきちんと受け止め切れていません。
それでも、私は「お母さん」です。
私のうつ病を治すために原因を調べていきました。
産後うつになる原因
産後にうつ病になる原因を手当たり次第調べました。
ホルモンバランスの乱れ
出産後はホルモンバランスが乱れやすくなるそうです。
気分の浮き沈みが激しく、ちょっとしたことでキレてしまったり泣いてしまったりすることが多かったです。
いつも出来ていた家事も全く手につかなくなりました。
気持ちは沈むばかり。
睡眠不足と疲労
生後3か月ぐらいまでは2~3時間周期ごとに授乳しなければなりません。
またその間でさえ、休息をとる時間になかなか当てられないことも多いのです。
そのため、ママは細切れでしか睡眠時間と休息時間を確保できません。
肉体的な疲労は更に精神的な不調を増幅させやすく、心身共に疲れ切ってしまい、産後うつ病になってしまいやすくなると考えられるそうです。
出産後の赤ちゃんはとても繊細です。
日々のお世話を通してママは赤ちゃんに対して一生懸命になります。
そのような中で、ペースを乱される行動や、配慮が欠けた言動など、普段以上に敏感にとらえて、ストレスと感じ、傷つき心を閉ざしてしまう事もあるのです。
時として、父親や親せき等、身近な存在であっても、この時期にはつらく感じてしまう事があるのです。
また「もう母親なんだからしっかりしないさい」「それくらい常識」「そんなことも分からないの」と罵倒されるとさらにうつ病が悪化する恐れがあります。
産後うつ病からの解放
私は夫と一緒にうつ病を治すために通院し、夫の育児参加の必要性を医師によく説明してもらいました。
夫といることで情緒の不安定さを少しでも和らげ、育児に対する孤立感を軽減。
育児も援助してくれたおかげで精神的な安定化を取り戻せました。
お薬の関係上母乳から人工乳への切り替えをし、赤ちゃんに負担がないよう心がけました。
生活習慣も直し、運動もしたことによって、うつ病を改善させることができました。
育児はみんな大変、みんな乗り越えてきたとは言うものの、お一人お一人の環境や体調に応じて、しんどさや辛さが異なることは当然です。
特に、身体的にも負担がかかっている産後という状況では、普段とは異なる心理・精神状況にもなりやすくなってしまう事は多いと思います。
先輩ママたちの声や周囲の意見にも様々あり時として振り回されてしまう事もあるかもしれませんが、まずはご自身が辛いと感じた想いが相談のタイミングでもあり、もしかしたら受診のきっかけかもしれません。