メンタルクリニックを初めて受診したのは、高校2年生でした。
受診したきっかけは保健室の先生の提案でした。
生徒会と勉強の両立が重荷に
当時の私は生徒会の仕事をやりながら、いくつもの検定や資格を掛け持ちし、さらに習い事までこなしていました。
もちろん学生なので、勉強もあります。
テストの成績は常に上位をキープしていました。
こんなハードスケジュールを誰かに強いられたわけではありません。
むしろ両親はある程度わたしに干渉しないでくれていました。
「やりたい事があるならやりなさい」と背中を押してくれるほどでした。
高校2年生というと、修学旅行のタイミングです。修学旅行前に心配事がある生徒は、保健室の先生に相談できる機会がありました。私は突然体調が悪くなることがありました。
それが修学旅行中に起こったらどうしようかと心配でした。
高校の修学旅行は一生に一度しかないのだから、保健室の先生に話してみるだけ話そうと思いました。相手の先生は女性で、優しそうな方でした。先生と心配事や他愛ない会話をしました。
話しているうちに「この人にならもっと深い悩みを打ち明けてみてもいいんじゃないか」という気持ちになり、相談してみることにしました。毎日のように泣いていること、自傷行為がやめられないこと、動悸が激しくなり呼吸がしづらくなることなど、普通の人には相談できないようなことを話しました。
話していくうちに涙が止まらなくなり、わたしが落ち着くまで待ってくれました。話を最後まで聞き終えると、先生は「こころの病院に行ってみるといいかもしれないね」と言いました。
正直、その言葉を待っていたのを今でも鮮明に覚えています。
保健室の先生に相談する前から、自分はなんらかの心の病気なんじゃないかと疑っていました。最近では、インターネット上に診断サイトがありますよね。
うつ病のチェックサイトに背中をおされて
どのサイトで診断しても、「今すぐ病院に行くべきだ」という内容が表示されていたのです。
誰かに病院に行くキッカケをもらいたかったんです。自分から両親に「メンタルクリニックに行きたい」なんて言える勇気はありませんでした。今回、保健室の先生に相談したことで、先生から両親に電話をしてもらう事が決まりました。
その後、病院に行ったのですが、まだまだこれでは終わりません。初めて行った病院は、漢方の処方がメインでした。粉状の薬が飲めない私にとっては飲むだけでとても辛かったです。
そのうち飲むのが億劫になり、病院にも行かなくなりました。高校を卒業して専門学校に入学しました。入学したのはいいものの、体調不良により何日も休んでしまったり、しまいには休学までしてしまいました。
何ヶ月も学校を休むとさすがに復帰できる気がしません。でもニートにもなりたくなく、悩みました。学校を辞めるか休学し続けるか。最終的に選んだのは退学でした。退学と同時に別のメンタルクリニックに通い始めました。
しかし、その病院もわたしには合わない所でした。ほんの少し話を聞いて先生が薬を処方してくださるだけというものでした。もちろんこの病院も長続きしませんでした。
そんな毎日を過ごしていた頃、知り合いの方から働かないかと声をかけてもらいました。
わたしは1つ返事で働かせてくださいとお願いしました。働き始めた頃、生理が半年以上来ていないことに気づきました。産婦人科に行くと、病気の一歩手前だった事がわかりました。
ストレスにより生理がこなくなっていました。
このままじゃまずいので、ピルを飲み始めました。これも大変な経験でした。ピルを飲み始めて3ヶ月ほどは副作用がとても酷かったです。吐き気やめまいが常にありました。働き始めたわたしはその副作用に耐えながら業務をこなしました。
ですが、この職場も1年も経たずに辞めることになります。
理由はうつにより、日常生活がまともに送れなくなっていたのです。
朝は起きる事ができず、食欲もない、常に泣きたい気持ちになる、自傷行為が日に日に酷くなる。生きるので精一杯になってしまったわたしは、またニートになりました。
しかし、現在はとてもいい変化が起きています。
また新しく通い始めたメンタルクリニックがとても私と相性が良かったのです。
通い始めてから少しずつ良くなっているのは感じています。友人と遊ぶ事ができなかったのが、自分から誘えるくらいになったり。家事といった作業が少しずつできるようになったり。
現在もそのままニート生活を送っています。何か仕事がしたいと思っていますが、病状が常に変化するので、まだこのままの生活が続くと思います。
でもメンタルクリニックの先生は「必ず良くなるから一緒に頑張ろう」と励ましてくれます。
その言葉がどれだけ私の心の支えになっているか。先生には感謝してもしきれません。このまま通院し続けて、働けるようになりたいです。