戦火に包まれた1943年のガダルカナル島。そこで繰り広げられるのは、米軍との激しい戦闘だけではありません。同胞であるはずの日本兵同士が、疑念と裏切りの狭間でぶつかり合う過酷な現実。それが漫画『G 餓の島』です。本作は、撤退作戦の極秘任務を帯びた菱垣少尉が、命じられた暗殺対象・三蔵との思いがけない邂逅を通じて、飢えや病に蝕まれながらも壮絶な旅路を歩む姿を描いています。
戦争の苛烈さを圧倒的な描写力で映し出しつつ、味方同士の軋轢と葛藤、そして生きる意味を問いかける深い人間ドラマが胸を打つ本作のネタバレ感想、そして完結までの全貌を詳しくお伝えします。戦争漫画の枠を超えた『G 餓の島』の世界にぜひ触れてみてください。
【G餓の島】あらすじ
8月7日発売 新刊コミック
圧巻の描写で迫る壮絶戦争譚
『Ｇ 餓の島』1巻 #玉井雪雄
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1943年、太平洋南方ガダルカナル島。
かつて乗艦する度にその船が沈み、
廃軍人と言われた菱垣少尉は、
この島で極秘任務を命じられる。… pic.twitter.com/YBkNZz5dgB— 漫画ゴラク編集部 (@BETSUGORAKU) August 7, 2025
1943年、太平洋南方ガダルカナル島。
かつて乗艦する度にその船が沈み、
廃軍人と言われた菱垣少尉は、
この島で極秘任務を命じられる。それは日本兵撤退作戦において不都合な
同胞・三蔵の暗殺という過酷なものだった。だが真に過酷なのは、この死島の現実と
標的・三蔵との邂逅と壮絶な旅路……!!圧巻の描写で迫る壮絶戦争譚、ここに開幕‼
【G餓の島】作品情報
G餓の島
著者
玉井雪雄
カテゴリ
青年マンガ
出版社
日本文芸社
レーベル
漫画ゴラク
掲載誌
漫画ゴラク
【G餓の島】ネタバレ感想
同胞が敵となる衝撃の戦争譚
「G 餓の島」は、1943年のガダルカナル島を舞台にした戦争漫画でありながら、米軍との戦闘よりも日本兵同士の衝突に焦点を当てた異色作です。撤退作戦のために動く菱垣少尉が命じられた任務は、敵の排除ではなく、同胞である三蔵の暗殺。しかも三蔵は飢えや病で苦しむ兵士を助ける行動を取っており、軍規違反として“邪魔者”扱いされていました。米軍の影よりも、味方同士の不信と対立が物語を支配し、読者をじわじわと追い詰めます。
飢餓と病に蝕まれる地獄の行軍
物語中盤からは、戦場の残酷な現実が息苦しいほどの描写で迫ります。兵士たちは米軍の攻撃だけでなく、飢え、マラリア、過酷な気候に蝕まれ、体力も精神も削られていく。泥沼やジャングルを進む中、味方からの銃撃や裏切りが繰り返され、敵味方の境界が曖昧になっていくのです。三蔵と菱垣の関係も信頼と疑念の間で揺れ続け、緊張感は一瞬も途切れません。
希望と絶望が交錯する結末
クライマックスでは撤退作戦が部分的に成功しながらも、菱垣の任務は“失敗”とされ、三蔵の行方は不明のまま終わります。米軍の存在感は薄いのに、日本兵同士が殺し合う場面の衝撃は強烈で、戦争の狂気と組織の非情さが読後も胸に残ります。派手なバトルではなく、極限状態の心理戦と人間ドラマを中心に据えた本作は、戦争漫画としても心理劇としても非常に完成度の高い一作です。
【G餓の島】おすすめ読者
「G 餓の島」は、単に戦闘描写や史実再現を楽しむ戦争作品とは違い、人間の極限状態や組織の理不尽さを骨太に描いているため、次のような読者に特におすすめです。
戦争の悲惨さだけでなく、兵士たちの心理や葛藤を丁寧に追いたい読者。米軍VS日本軍という単純な図式ではなく、同胞同士が敵となる緊張感のある人間ドラマを求める人。そして「バトルよりも人間関係の駆け引きや心理戦に惹かれる」という方には特に刺さるはずです。
また、映画『シン・レッド・ライン』や『地獄の黙示録』のように、戦争を舞台にしながらも内面描写や倫理的葛藤を前面に押し出した作品が好きな人には間違いなくハマるでしょう。泥と汗と飢えの匂いがするリアルな戦場描写と、胸に突き刺さる会話の応酬は、読後もしばらく頭から離れません。
この作品は、ただの戦争漫画では物足りないという大人の読者にこそ向いている一冊です。
【G餓の島】ネットの声
戦争は人を狂わす。同じ日本人なのに銃剣を携えた沼田が菱垣達に!?
暗殺の密命を受けた菱垣はついに標的の三蔵静少佐と対峙する。しかし、そこには信じられない話が・・・
日本兵2万人を救う作戦に立ち塞がるのは米軍ではなく日本兵? 突然の戦闘にハラハラ
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【G餓の島】結末や最終話は？
まだ完結はされていないです
『G 餓の島』の最終話を予想すると、物語のテーマである「同胞同士の葛藤」と「極限状況での人間ドラマ」が最高潮に達し、菱垣少尉と三蔵の関係に決着がつく展開が待っていると思います。まず、撤退作戦の混乱の中で、菱垣は任務としての三蔵暗殺に最後まで葛藤しつつも、彼の人間性や行動に強く共感を抱き始めています。おそらく最終話では、菱垣が三蔵を排除するのではなく、共に生き残る道を模索し、敵だけでなく味方からも命を狙われる絶望的な状況に身を置くでしょう。
その中で、2人は飢餓と戦場の苛酷な現実に立ち向かいながら、仲間たちのために希望をつなごうと必死に行動するはずです。しかし、現実は厳しく、救援船の到着や撤退のタイミングはギリギリで、命のやり取りや犠牲は避けられないものとなるでしょう。最終話は、戦争の非情さと人間の尊厳のはざまで揺れる切なくも力強いドラマで幕を閉じると予想します。
また、三蔵の生死や菱垣の運命はあえてはっきり描かず、読者に想像を委ねる余白を残す可能性も高いです。そうすることで、戦争の虚無感や救いのなさをより深く印象づけるラストになるでしょう。壮絶な旅路の果てに、彼らが見たものは何だったのか――その問いかけが読者の胸に強く響く終幕になることを期待します。
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