1995年に刊行された筒井康隆の実験的小説『残像に口紅を』が、ついに漫画化されました。原作は累計約50万部を突破し、TikTokをはじめとするSNS上でたびたび話題に上がるほど、多くの読者に影響を与えてきた名作です。本作の最大の特徴は、物語が進むにつれて使える文字が徐々に失われていくという極めて斬新な設定です。
本記事では、そんな漫画版『残像に口紅を』の魅力や問題点について、ネタバレ感想で深掘りしていきます。原作のファンはもちろん、これから読む予定の方に向けても、どのような点で評価が分かれるのかを詳しく解説していきたいと思います。また、どのような読者層におすすめできるのかについても考察していくので、気になる方はぜひ最後までご覧ください。
【残像に口紅を】あらすじ
筒井康隆「残像に口紅を」がマンガ化、世界から文字が1つずつ消えていく物語(コメントあり / 試し読みあり)https://t.co/XVTqbA71Iv pic.twitter.com/tbfcNgEBbR
— コミックナタリー (@comic_natalie) January 28, 2025
原作約50万部! 実験的な名小説をまさかのコミカライズ!
世界から一つずつ文字が消えていく。文字が消えれば、言葉が消える。
言葉で表現できないものは、この世から消える。
――いったいどれだけのものを消滅から守れるだろう。ある日突然、物語の主人公として虚構の世界を生きることになった小説家・佐治勝夫。
現実と虚構が徐々に溶け合っていく中で、佐治はなにを思うのか?
\原作約50万部/
\TikTokをはじめ、数々のSNSで話題/
1995年の刊行以来、たびたび話題となる筒井康隆の実験的名著が、まさかのコミカライズ!
【残像に口紅を】作品情報
残像に口紅を
著者
筒井康隆
著者
寺田浩晃
カテゴリ
青年マンガ
出版社
KADOKAWA
レーベル
その他
ジャンル
SF・ファンタジー
【残像に口紅を】つまらない?ネタバレ感想
言葉の制限が生む独特の作風
漫画「残像に口紅」をは、言葉の制限によって生まれる感情や出来事を追うことをテーマにしている。そのため、言葉の制限が物語の構成や展開に大きく影響を与えているのは避けられない。ただし、それ以外に明確な目的やメッセージ性、あるいは起承転結のしっかりとした物語があるわけではない。その結果、小説作品として読むと、言葉の制約を活かした実験的な要素が楽しめるものの、漫画作品としてストーリーを純粋に味わおうとすると、やや物足りなさを感じる部分もあった。
言葉が減ることで増す難解さ
物語が進むにつれ、言葉の数が徐々に減少していく。この手法は、物語のテーマや世界観を強調するためのものだろう。しかし、それに伴い筆者が次第に難解な語彙を多用するようになっていく。日常的にはあまり使われない言葉が増えることで、物語の理解が難しくなり、読者がスムーズに読み進めることを妨げる要因となっていた。
また、普段使われない漢字が頻出するため、それらの意味を理解しなければ内容を正しく把握することができない。その結果、読者には一定の語彙力や漢字の知識が求められ、万人が気軽に楽しめる作品とは言い難い印象を受けた。
作品の魅力と惜しい点
本作の試みはユニークであり、言葉の制約が生む表現の妙や、言葉を失っていくことによる感情の変化を描く点において興味深い。ただし、その表現方法が読者の理解を難しくしている部分もあり、作品としてのバランスがやや崩れている印象もあった。
実験的な作品としては斬新な試みが随所に見られるが、読者の負担が大きくなりすぎることで、物語の本質が伝わりにくくなっているのは惜しいところだ。言葉の減少というルールを守りながらも、もう少し分かりやすい語彙を選ぶことで、より多くの読者に届く作品になったのではないかと感じた。
【残像に口紅を】おすすめ読者
言葉の制約を活かした表現に興味がある人
本作は、言葉の制限というルールのもとで物語が展開されるため、通常のストーリー重視の漫画とは一線を画している。そのため、実験的な作品が好きな人や、独特な表現方法に興味がある読者にはおすすめできる。特に、言葉の選び方や使い方に注目して読むのが好きな人にとっては、新しい視点を得られる作品となるだろう。
難解な言葉や漢字に抵抗がない人
物語が進むにつれ、普段あまり使われない難解な語彙が増えていくため、ある程度の語彙力がある読者の方が楽しめる。難しい言葉や表現を調べながら読むことが苦ではなく、むしろそうした要素を楽しめる人には向いている作品といえる。特に、日本語の言葉遊びや文学的な表現が好きな人には、挑戦しがいのある作品かもしれない。
物語よりもテーマや表現を楽しみたい人
本作は、起承転結のはっきりとしたストーリーを楽しむタイプの漫画ではない。そのため、物語の展開やキャラクターの成長よりも、テーマや表現手法そのものを楽しめる読者に向いている。特に、アート作品や哲学的な作品を好む人なら、この作品の試みを深く味わうことができるだろう。
変わった作品を求める読者
一般的な漫画とは違ったアプローチを求める読者、型破りな作品を楽しみたい人にはおすすめできる。本作の独自性は際立っており、新鮮な体験を求める読者にとっては魅力的な作品になりうるだろう。
向かない読者
・分かりやすいストーリーや王道の展開を求める人
・難解な語彙や読みにくい漢字が苦手な人
・エンタメ性の高い作品を求める人
この作品は独特な魅力を持つ一方で、読む人を選ぶ作品でもある。そのため、こうした要素に興味があるかどうかが、楽しめるかどうかの分かれ目になりそうだ。
【残像に口紅を】ネットの声

前作腹腹先生がアングラなお話だった反動か今回は爽快活劇アクション。

禁酒法時代のアメリカでお酒大好きな帰還兵がギャング相手にドンパチする話です。絵とコマ割りが上手くてめちゃくちゃ好き。話が面白い。会話のテンポが良い。

ハードボイルドな展開もいいですし、ギャグ多めです。今後、その時代のアメリカの雰囲気や出来事とかをもっと知れたら良いです。
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