魚豊氏による新作漫画「ようこそ!FACT(東京S区第2支部)へ」の連載が、コミックアプリ「マンガワン」での提供が8月21日からスタートしました。ネタバレ感想やあらすじを紹介したいと思います。まだ本作を読んだことがない人は気をつけて下さい。
【ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ】あらすじ
明日(というかこの後、今日の夜0時から)
アプリ、マンガワンにて
新連載『ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ』
始まります!実は初回から一挙4話掲載です!
合計1巻分(!)で200ページぐらいありますアプリをインストールしていない方は、こちらから是非・・・!https://t.co/nB1wsdgZOD pic.twitter.com/AAh9Cz47xD
— 魚豊 「チ。地球の運動について」「ようこそ!FACTへ」「ひゃくえむ」 (@uotouoto) August 20, 2023
あの人に、好きな人はいるのかなーー
あの時話していた言葉の意味ってーー抱いた恋心が溢れるとき、世界を動かす謎に迫っていくーー!
『チ。』『ひゃくえむ。』の魚豊が描く、圧倒的新機軸、前代未聞のラブコメストーリー!!
ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ
著者
魚豊
巻数
全4巻
カテゴリ
少年マンガ
出版社
小学館
レーベル
裏サンデー
【ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ】コミックス情報
ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ1巻あらすじ
レストランで英語話者の人々によるテロか虐殺かの衝撃的な出来事から物語が始まり、そこでは多くの死者が出ました。しかし、この事件は主人公である渡辺には直接関わりません。彼の物語は、この悲劇の現場を遠くに感じつつ始まります。
渡辺は小学校4年生のときに論理的思考に関する小テストで優秀な成績を収め、これを自身の小さな誇りと考えて生きてきました。人生がうまくいかないこともありましたが、彼は少なくとも「論理的思考」を持っているという自信を持ち、それを支えにしてきました。渡辺は現在19歳で、非正規雇用の仕事でコンテナの荷物運びをしています。
日々の仕事に嫌気が差し、人生がまったく進展していないように感じながらも、渡辺には一つの希望がありました。彼の夢は金銭的に成功し、人生を一変させることでした。しかし、その夢が実現する可能性はどれくらいあるのか、渡辺自身もわからないまま、日々を生きていました。
ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ2巻あらすじ
片思いの果てにたどり着いたものは、恋路の中で感じた違和感だった。栗山さんが別の男と楽しそうに話している姿を目にして、心の中で「あの子は俺と良い感じだったはずだ」という思いが湧き上がった。
疑念は疑念を呼び起こし、やがては世界そのものを疑うようになった。そして、陰謀論にのめり込んだ渡辺は、世界を裏で操ると信じる「DS(ディープステート)」との戦いを思い描くようになっていった。
ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ3巻あらすじ
渡辺は、陰謀論に傾倒するようになり、その影響で彼の世界観が大きく変わっていった。ある日、マスターと呼ばれる存在から「選ばれし者」として認められ、深い感動を覚える渡辺。しかし、その後彼が出会ったのは、かつて「選ばれし者」とされた人物だった。その人物との出会いを通じて、マスターが過去に語っていたことが全て嘘かもしれないことが次第に明らかになる。
渡辺はこれまで正義のため、そして真実のために勉強を重ね、努力を続けてきた。彼の人生の中で何よりも夢中になって取り組んできたこれらの活動が、もしかすると全て虚構であったかもしれないという衝撃的な事実に直面する。自身の信じてきたものが崩れ去るかもしれないという葛藤に苦しみながらも、渡辺はマスターを信じ続け、自分自身を信じてわいフェスジャック計画の実行を試みる決意を固める。
ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ4巻あらすじ
陰謀論”を信じてはいけなかったのかー?
「人生が、始まってる気がしない」
小さな不信感から始まり、傾倒した”陰謀論”。
しかし嘘に裏切られ、手元に残ったのはいくつかの疑問だった。
「なぜここでトラブルに遭ったんだろう」
「なんであの子と出会ったんだろう」
「なんで陰謀論を信じたんだろう」
”陰謀”と決めつけて蓋をした疑問に再び向き合い、
答えのない問いに決着をつけることはできるのかーーー
『チ。』『ひゃくえむ。』の魚豊が示す、
「運命」と「真理」の物語―――!!
【ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ】最終話結末ネタバレ感想
「陰謀論」を信じてはいけなかったのか――?
「人生が、始まっている気がしない」
これは本作の主人公・渡辺が抱える深い空虚感と、不完全な自分への苛立ちを象徴する言葉です。些細な不信感から足を踏み入れた「陰謀論」という世界。しかし、それに傾倒する中で信じたものに裏切られ、最終的に彼の手元に残ったのは、いくつかの答えのない問いでした。
「なぜここでトラブルに遭ったのだろう」
「なぜあの子と出会ったのだろう」
「そもそも、なぜ陰謀論を信じたのだろう」
これらの問いに真摯に向き合い、渡辺は“陰謀”という名の蓋を閉じていた疑問を解き放つ旅を始めます。それは決して容易な道ではありませんでしたが、物語の終盤、彼はその問いに対して一つの「決着」をつけようとします。
そしてその過程で、人生の意味を問い続ける私たちにも深い示唆を与えてくれるのです。
最終回での渡辺の葛藤と変化
特に印象的なシーンがいくつかあります。その中でも、渡辺が片思いしている飯山さんとの会話は、本作のクライマックスの一つとして深く心に刻まれます。飯山さんは、渡辺が書いた大量の資料に目を通し、こう言います。
「書いてあることは……やっぱりよく分からなかった。けど、あの量は適当じゃ書けないことくらい分かる」。
この言葉には、渡辺を見下すような軽蔑も、冷たく突き放すような態度も含まれていません。ただ、彼女は渡辺が費やした時間と労力、そしてその中に込められた思いを、真正面から受け止めようとしています。その姿勢には、渡辺という一人の人間を理解しようとする優しさと誠実さがあり、それが彼にとって救いになったのは間違いありません。このような視点を描けるのは、物語を手がけた魚豊先生だからこそだと感じます。
魚豊先生の描くキャラクターたちには、一人ひとりに等しく温かなまなざしが注がれています。それは脇役や一見小さな存在であっても同じです。このような平等な視点が、物語全体に深い人間味を与えているのです。そして、この温かさが最も強く発揮されたのが、物語の最終回でした。
渡辺はさまざまな出来事を経て、少しずつ気づき始めます。たとえ自分の人生が遠回りであったとしても、そこでしか見られない風景や、そこでしか得られない経験があったのだと。そして彼は初めて、自分自身の人生を肯定し、「前に進む」という決意を固めるのです。
“先生”との決着が意味するもの
物語の中で、渡辺を陰謀論の世界に引き込んだ“先生”という存在が登場します。この人物との関係もまた、最終回で見逃せないポイントの一つです。渡辺と“先生”が対峙するラストシーンでは、彼が初めて本音を吐露します。それに対し、渡辺は「ありがとうございます」と感謝の言葉を口にします。
この一言には、表面的な意味を超えた深い意図が込められているように感じます。“先生”が本音を見せてくれたことへの感謝もあるでしょう。また、陰謀論に取り組む過程で自分を成長させてくれたことへの感謝とも取れます。どちらにせよ、“先生”は結果的に渡辺の人生を進ませるためのきっかけを作った存在でした。それはまさに「先生」と呼ぶにふさわしい役割と言えます。このシーンには、単なる対立構造では語れない複雑な感情と、深い人間ドラマが凝縮されています。
意味を問うこととその答えの行方
物語を通じて何度も繰り返される「このことに意味はあるのか?」という問い。これは、私たちの日常生活でも直面する普遍的なテーマです。渡辺が追い求めた陰謀論や、その結果として訪れた挫折、そしてそこから得られたもの――それら全ては「無意味」に思えるかもしれません。しかし、本作はその問いに対し、明確な答えを出すわけではなく、それを「どう受け止めるかは自分次第」であると静かに伝えます。
陰謀論を信じたことが正しかったのか、間違っていたのかは重要ではありません。重要なのは、その過程で彼が出会った人々や出来事、そして自分自身と向き合い続けたことです。それは読者にとっても、自分の人生を振り返り、日々の出来事に何らかの意味を見出す契機となるはずです。
私たち自身の問いへのヒント
魚豊先生の物語が伝えるメッセージは、非常に静かでありながら力強いものです。意味の有無を問うこと、そしてその問いをどう受け止めるかは、自分自身に委ねられているということ。それは、私たちが日々抱える疑問に対しても同じです。意味の有無に振り回されるのではなく、そこに何を見出すか。それが私たちの人生にとって、本当に重要なことなのだと、この物語は教えてくれるのです。
【ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ】ネットの声
読んでいて苦痛だった。でも忘れられない読書となった。とにかく主人公が痛くて見ていられない。でも痛いまま増長するだけでなく、それなりに傷つく経験をしている。なにより最後は……という展開でよかった。
主人公は恋に向き合うことで、ヒロインは陰謀論に向き合うことで、気づけていなかったFACTがわかり、一歩成長が出来たという深みのある物語だった。
私は都市伝説は大好きですが、あくまでフィクションとしてですから、そういった距離感で昨今の都市伝説ブームにモヤモヤしている人にからは理解を得れる作品だと思います。都市伝説が市民権を得すぎているので、もはやそんな人の方が少ないかもしれませんが。
違法サイトを利用すると危険
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例えば、自動的に危険な広告が開かれたり、権限付与を求められたりすることがあります。このような詐欺行為やウイルスに感染する可能性があるため、安全とは言えません。
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