漫画「されどふたご」は、双子という特別なテーマをユニークな視点で描きながらも、誰もが共感できる“すれ違い”や“もどかしさ”を繊細に描いた心温まる作品です。
モテる弟が、地味な兄を「モテさせたい!」と奮闘する姿がコミカルで微笑ましい一方、兄は兄で「弟に嫌われているかも」と悩む切なさが胸に刺さります。お互いを大切に思っているのに、どうしても気持ちがかみ合わない。
そんな二人のやり取りが愛おしくて、ページをめくる手が止まらなくなります。今回は、この可愛らしい双子の日常を描いた「されどふたご」の魅力を、ネタバレ感想を交えながらたっぷりお届けします!
【されどふたご】あらすじ
ただいま、COMIC ZIN秋葉原店にて、
『されどふたご』のディスプレイを掲示中!二人のすくすく成長していく過程を、ディスプレイで再現。
ぜひ近くでご覧になってください!※掲載は、1月10日までになります。#されどふたご #西公平 #ハルタオルタ pic.twitter.com/al1h0ZGeLX
— ハルタ (@hartamanga) December 16, 2024
モテる弟は、地味な兄が気に入らない。嫌いという訳ではなく、兄が「モテない」のが嫌なのだ。「兄の魅力を周囲に知らしめたい」「ちやほやされてほしい」。そんな期待を胸にヤキモキする弟と、「弟に嫌われてるかも」と思い悩む兄――。『九国のジュウシ』『ゲス、騎乗前』の西公平が描く、似てないふたごの“ややこしくてほほえましい”毎日。
【されどふたご】作品情報
著者
西公平
カテゴリ
青年マンガ
出版社
KADOKAWA
レーベル
HARTA COMIX
【されどふたご】ネタバレ感想
漫画「されどふたご」の魅力は、双子という特別な関係性を通じて描かれる、“もどかしさ”と“微笑ましさ”が絶妙に絡み合った日常にあります。この物語では、外見も性格も正反対の双子――モテる弟と地味な兄――が、お互いを思いやりながらもすれ違ってしまう様子が描かれています。そのギャップが生み出すストーリーは、読者に共感や笑い、時には切なさを感じさせる力を持っています。
双子の新しい価値観を表現
弟が兄をモテさせたいという発想が非常にユニークな設定。弟は、自分がモテることに誇りを持つ一方で、兄が「モテない」ことに苛立ちを感じています。しかし、これは兄を嫌っているからではなく、「兄にはもっと注目されるべき魅力があるのに、それが周囲に伝わっていない」というもどかしさが根底にあるのです。
この「兄の魅力を周囲に知らしめたい」という弟の純粋な願いが、彼のヤキモキした行動に表れており、愛情深さを感じさせます。
双子のコミュニケーションが可愛らしい
一方で、兄はそんな弟の行動を誤解し、「弟に嫌われているのかもしれない」と悩みます。このすれ違いが続く中でも、兄弟がふとした瞬間に示す双子ならではのシンクロや息の合ったやり取りが、微笑ましさと感動を呼びます。お互いを大切に思っているのに、言葉に出せなかったり、伝え方が不器用だったりするところが人間らしく、読者の心に響くのです。
さらに、西公平先生の繊細な描写が、この物語の魅力を一層際立たせています。例えば、弟が兄のために何かを画策する場面では、弟の焦りや苛立ちがコミカルに描かれつつも、兄への愛情が垣間見えます。また、兄が一人で悩む場面では、静かな切なさが漂い、読者に共感を促します。こうしたシーンごとの感情の起伏が巧みに描かれているため、ストーリーに引き込まれるのです。
双子という特別なテーマ
双子という特別なテーマを扱いながらも、家族や人間関係における普遍的なテーマを内包しています。お互いを大切に思っているのにうまく伝わらない――そんなもどかしさは、双子でなくとも誰しもが経験したことのあるものではないでしょうか。それゆえに、読者は「されどふたご」の世界観に共感し、キャラクターたちの成長を応援したくなるのです。
そして、ストーリーが進む中で「早く二人の気持ちが通じ合ってほしい!」と思う一方で、「もう少しこのすれ違いのやり取りを楽しみたい」と思わせてしまうところも、この作品の大きな魅力です。微妙なすれ違いと絶妙な距離感を保ちながらも、兄弟としての絆を見せる二人の姿に、どこかホッとしたり、笑ったり、時には胸が締め付けられるような思いをすることができるでしょう。
「されどふたご」は、シンプルな設定の中に豊かな感情が詰まった作品です。双子という少し特別な絆を覗き見ながら、人間関係の奥深さや面白さを存分に味わえるこの漫画を、ぜひ多くの人に読んでほしいです。
【されどふたご】おすすめ読者
「されどふたご」は、家族愛や日常の中にある細やかな感情を味わいたい人にぴったりの作品です。特に、以下のような読者におすすめです。
兄弟姉妹の関係に共感できる人
兄弟や姉妹がいる人なら、一度は経験したことがある「お互いを大切に思いながらも、うまく伝えられないもどかしさ」や「価値観や性格の違いによるすれ違い」をリアルに感じられるでしょう。自分自身の体験を思い出しながら、双子たちのやり取りに共感できるはずです。
繊細で微笑ましい日常ドラマが好きな人
壮大なストーリーや派手な展開はありませんが、その代わり、登場人物たちの日常や心の揺れ動きを丁寧に描く作風が魅力です。人間関係の小さな機微や、不器用なやり取りに癒されたい人にはぴったりの作品です。
キャラクター同士のすれ違いが好きな人
この漫画の最大の見どころは、兄弟の思いがすれ違う“もどかしさ”です。お互いを大事に思っているのに、気持ちがかみ合わない場面が連続しますが、そこに笑いや切なさ、そして共感が生まれます。こうした「じれったさ」を楽しめる人にぜひ読んでほしいです。
兄弟や家族の絆に感動したい人
兄弟という特別な絆の中で、普段は口に出せない感情が描かれるこの作品は、心温まる瞬間もたくさんあります。家族愛をテーマにした物語に感動する人には、この兄弟の微妙な距離感や絆が響くはずです。
不器用な人間関係に魅力を感じる人
双子といえど、正反対な性格を持つ二人の間には常に摩擦があります。しかし、そんな不器用さが、現実味のあるキャラクターとして彼らの魅力を引き立てています。「人間関係の不器用さ」を丁寧に描いた作品が好きな人にはぜひ読んでもらいたいです。
西公平作品が好きな人
作者・西公平の過去作『九国のジュウシ』『ゲス、騎乗前』を読んだことがある人にとっても、この作品は楽しめるはずです。独特なキャラクター描写や、心の奥深くに刺さるようなストーリー展開は、本作でも存分に発揮されています。
このように、「されどふたご」は、日常のささいなやり取りの中に笑いと切なさが詰まった物語であり、兄弟姉妹や家族との関係を見つめ直したい人、温かい気持ちになれる作品を探している人に特におすすめです。
【されどふたご】ネットの声
されどふたご可愛かった
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【されどふたご】最終話や結末話は
漫画「されどふたご」はまだ完結しておりません。
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