ワンピースの扉絵シリーズで突然登場した「光月モリアの墓」。ファンの間では驚きと困惑が広がっています。これまでウエストブルー出身とされてきたモリアが、なぜか和の国で「英雄」として扱われ、しかも「光月」の名まで与えられているのです。今回はこの違和感だらけの設定について掘り下げてみます。
【尾田栄一郎】光月もりあ後付けすぎる
#今週のワンピ
モリアはカイドウとの闘いで死んだわけではないけど、"正義の海賊 光月モリア"はここで死んだってことか・・・ pic.twitter.com/PudlJ20v9Y— カリコテリウム (@karikoterium) August 31, 2025
光月モリアの「墓」出現が唐突すぎる
扉絵シリーズで突然「光月モリア」と刻まれた墓が登場したことが発端です。それまでの流れでは和の国の英雄の墓参りとして描かれており、誰も「これはモリアだ」と予想していなかったため、あまりに唐突な展開となっています。
出身設定との矛盾
モリアはウエストブルー生まれとされてきました。ところが扉絵では「りんご育ち」とあり、和の国で幼少期を過ごしたような記述になっています。もし本当にそうなら、なぜこれまでの物語で一切触れられなかったのか不自然で、後付け感が強くなります。
光月家と結びつける必然性がない
仮にモリアが光月家の養子や血筋だとすれば、和の国編で何らかの伏線や関わりが描かれてしかるべきでした。しかし和の国編ではモリアの存在は完全にスルーされ、侍的な要素もゼロ。今さら「実は光月家でした」と言われても納得感がなく、ただの後付けとしか思えません。
英雄扱いの理由が不明瞭
墓の説明では「カイドウと戦い、村を守った英雄」として扱われています。しかし本編でのモリアは龍馬の墓を荒らしたり、侍とは正反対の行動ばかり。なぜ和の国で英雄視され、光月の名を与えられるのか、その整合性が見えません。
物語的な盛り上がりがない
もし本当に光月家だったのなら、スリラーバーク初登場時から「光月モリア」として登場させれば、和の国編との接続で盛り上がったはずです。今さら「実は光月でした」と付け加えるだけでは驚きよりも違和感が先に立ち、物語的な旨味がありません。
小ネタ優先でストーリーがぼやける危険性
今回の扉絵の「モリア=光月家」説は、ストーリーを深めるというよりも小ネタや言葉遊びのように見えます。読者を混乱させるだけで、本筋のドラマやキャラクターの厚みに繋がらず、後付け感が際立ってしまいます。
【尾田栄一郎】光月もりあ?ゲッコーモリアと光月家の関係性を徹底考察
ワンピースの中でも特に違和感を残したのが、扉絵に描かれた「光月モリアの墓」です。ゲッコーモリアと光月家はこれまで物語上で一切接点を持たなかっただけに、「なぜここで?」と疑問を抱いた読者は多いはず。ここでは、両者の関係性を掘り下げてみます。
「月光」と「光月」という名前の符号
まず誰もが思いつくのが、名前の響きがほぼ逆さになっていることです。「月光(ゲッコー)」と「光月(コウヅキ)」。尾田先生が名前に遊び心を仕込むのはよくあることですが、それだけで関係を作ろうとするのは強引さが目立ちます。もし最初から光月家の設定を意識していたのなら、スリラーバーク初登場時点で「光月モリア」と出しておけば良かったはずで、後付けの匂いを強く漂わせています。
出身地と和の国との矛盾
モリアは「ウエストブルー出身」とされてきました。しかし扉絵では「りんご育ち」と説明され、和の国で少年期を過ごした可能性が示唆されています。仮にこれが事実なら、モリアは幼い頃にウエストブルーから和の国へ渡り、その後また西の海へ戻り、さらにグランドラインへ…という不自然な経歴を歩んだことになります。和の国と外界の往来は厳しく制限されていたため、これはかなり矛盾の多い設定です。
光月家との直接的な接点はゼロ
もしモリアが光月家に関わっていたなら、和の国編でおでんや日和、モモの助などとの関わりが描かれていたはずです。しかし実際には一切触れられず、侍的な側面も皆無。
むしろモリアが作中でやったことといえば「リューマの墓を荒らし、遺体と秋水を盗む」という、和の国を愚弄する行為でした。英雄扱いどころか敵視されてもおかしくない行動です。それが「光月家」と結びつけられるのは整合性がありません。
「英雄」モリアの扱いの謎
扉絵では「カイドウと戦い、村を守った英雄」と語られています。確かに若き日のモリアはカイドウと衝突し、敗北しています。そこを和の国側の伝承では「命を賭して戦った英雄」と脚色したのかもしれません。
ただしそれは「英雄」と呼ぶには無理があり、むしろ「敗北者」という印象が強い。ここに光月家の名を与える意味があるのか、大きな疑問が残ります。
【尾田栄一郎】可能性として考えられる関係性
誤解から生まれた英雄伝説説
和の国に幼少期滞在していたモリアが、カイドウと戦った末に「死んだ」と勘違いされ、英雄扱いされて「光月」の名を冠した。だが実際は生存しており、外の世界で七武海にまでのし上がった。
小ネタ・言葉遊び説
「月光」と「光月」をかけた単なる遊び。ストーリー的必然はなく、尾田先生のちょっとした仕掛けにすぎない。
今後の再登場フラグ説
黒ひげの本拠地・八の巣から逃げ延びたモリアが、和の国の血筋を持つキャラクターとして物語に再び関わる可能性を示唆している。ただしその場合も、これまで一切描かれてこなかった関係を突然持ち出すことになり、後付け感は拭えません。
結論:深掘りするほど不自然さが浮き彫りに
ゲッコーモリアと光月家を結びつけるには、あまりにも矛盾が多く、物語的必然性も見えません。唯一の共通点は「名前」だけで、血筋・行動・歴史いずれをとっても整合性に欠けます。
もし本当に光月家との繋がりが今後描かれるのなら、本編でしっかりと理由づけがなされるべきでしょう。そうでなければ「光月モリアの墓」は、ファンを煙に巻くための小ネタに過ぎないと考えるのが妥当です。
【尾田栄一郎】ワノ国編では一切ふれない
モリアとワノ国の因縁が描かれなかった違和感
ワノ国編を読んでいて強く感じたのは、ゲッコーモリアと光月家の関係性がほとんど触れられなかったことです。モリアはかつてカイドウに挑み、仲間をすべて失うという大きな挫折を経験した人物。ワノ国を拠点とするカイドウへの憎悪がこれほど明確なキャラクターは他にいないにも関わらず、その因縁が物語に絡んでこなかったのは、読者として大きな物足りなさを覚えました。
リューマの影とワノ国の誇り
スリラーバーク編で登場したリューマの影を利用したエピソードは、ワノ国と強く結びついています。リューマは光月家の歴史とも深く関わる伝説の剣豪であり、その遺体を利用したモリアの行為は、ワノ国にとっても冒涜的なものだったはずです。この点をワノ国編で補強していれば、光月家の誇りとモリアの過去がより鮮明に対比され、物語に厚みが生まれたでしょう。
もしワノ国編で描かれていたら
例えば、モリアがリューマの死体を手に入れた背景に、黒炭オロチやワノ国の裏社会が関わっていた、といった設定が加わっていれば、ワノ国とスリラーバークが一本の線でつながったはずです。そして「光月家の正義」と「モリアの挫折」が交錯することで、カイドウをめぐる因縁の図式がより立体的に描かれていたでしょう。
今後への期待
ワノ国編では結局触れられることがなかったものの、モリアと光月家の接点は今後描かれる可能性を残しています。特にカイドウ亡き後の世界で、彼が再登場するならば、ワノ国の歴史とのつながりを掘り下げる形で描かれることを期待せずにはいられません。モリアがただの「敗北した過去の男」ではなく、ワノ国や光月家とも因縁を持つ存在として再評価される未来が来るのではないでしょうか。
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