漫画「神田ごくら町職人ばなし」は坂上暁仁先生がトーチで連載している作品です。本記事は、完結までのネタバレ感想が含まれております。結末や最終話はどうなっているのでしょうか?まだ本作を読んだことがない人は気をつけて下さい。
【神田ごくら町職人ばなし】あらすじ
【単行本発売します!】
8月31日に、桶その他職人たちの物語が掲載された『神田ごくら町職人ばなし』の単行本が発売されます!
手触りの優しい大きな紙(A5版)に木目などの描き込みが綺麗に刷り出されています。カバーデザインも可愛くしていただきました! pic.twitter.com/7k07oVMFGm— 坂上 暁仁 Akihito Sakaue (@sakakky1090) August 25, 2023
「金なんざどうだっていい。心意気の話さ。わかるだろ?」 ただひたすらに、ひたむきに…… 桶職人、刀鍛冶、紺屋、畳刺し、左官。伝統の手仕事を圧倒的ディテールと珠玉のドラマとともに描く歴史的傑作。
■桶職人 覚えときな。木ってのは生きてんだ──木を見つめ木と生きる桶職人の一日。
■刀鍛冶 自分が打った刀で子どもが殺された。灼熱の鍛冶場ーー多くを語らぬ刀匠の胸中は…
■紺屋 友禅染が大流行する中、藍染の意匠に悩む一人の職人。先の見えない仕事に心は沈むが…
■畳刺し 明け渡った吉原が男達の仕事の場。暮れの畳の張り替えに遊女達の冷やかしは付き物で…
■左官(一、二、三) 土蔵の普請場に奇妙な男が現れる。甚三郎と名乗るこの男、上方から流れてきたようだが…
【神田ごくら町職人ばなし】作品情報
神田ごくら町職人ばなし
著者
坂上暁仁
カテゴリ
青年マンガ
出版社
リイド社
レーベル
トーチ
【神田ごくら町職人ばなし】完結まで
神田ごくら町職人ばなしネタバレ
江戸の町職人:桶職人
ある女性がごくら町の桶職人として営んでいました。ある日、彼女は桶づくりに必要なサワラ材を手に入れるため、材木を扱う商人の店を訪れました。商人は興味津々な表情で尋ねてきました。「他の桶屋はみんな杉を使用しているのに、なぜ貴女はサワラを選ぶのでしょうか?」
微笑みながら答える女性。「杉は香りが強すぎるのです。飯びつに使用すると米にその香りが染みついてしまうんですよ。」商人は驚きを隠せませんでしたが、理解を示し、女性はサワラ材だけを手に入れ、商店を後にしました。
桶屋に戻った女性は、黙々と作業を進めながら、桶の修理を依頼する者やアドバイスを求める来客たちに丁寧に応じました。同時に、新しい桶も丁寧に手がけ、作業場では多様な要望に応えつつ、満足げに微笑み続けました。そして、一息ついた彼女は作業場で一杯の酒を傾け、満足感に包まれた微笑みを浮かべ続けました。
江戸の町職人:刀鍛冶
刀匠の弟子が鋼と柔鉄を見分けている最中、刀匠が新しい鍛冶用の鋼が届いたと報告するために入ってきました。
刀匠は特に選りすぐりの鋼を手に入れ、それを丁寧に濡れた和紙で包み、藁灰を振りかけ、泥汁で覆って、独自の技法である“沸かし鍛え”を施し、鍛冶炉を1300度に熱して丹念に鍛錬を行いました。そして、一つの鋼のかたまりができたら、それを更に巧みに二つに折り、精密な手仕事で何度も鍛冶を繰り返しました。
通常、日本刀は柔軟な柔鉄で構成された芯鉄を中心に、強靭で硬い鋼で構成された外層を持つのが通例ですが、刀匠は今回、全ての部分を鋼で形成する決意をしました。
かつて手がけた刀によって、通りを歩いていた子供が斬られ、その親が怒りに燃えてその刀を奪い取り、最終的には斬り結んだ侍が獄門にされたとの報せを聞いた刀匠は、深く考え込み、その思いを新たに打ち込むこととしました。
一晩かけて鍛え上げた刀は、熟練の研ぎ師に手渡されました。しかしその刀を受け取った武家屋敷の旗本侍は、鞘から引き抜いた刀を凝視するうちに、自分の腕が斬られるという映像が脳裏に浮かび上がりました。「この刀の刀匠に斬られたのだ」と感じ、その刀は慎重に鞘にしまわれ、堂々と床の間に飾られました。
江戸の町職人:紺屋
最近仕事の調子が上がらない職人が、桶を手がける同業者に心の内を打ち明けました。しかし、桶職人は逆に、その職人が制作する藍染めの小袖に感動し、「あなたの染める小袖、本当に素晴らしいですね」と称賛の言葉を贈りました。
夏用の反物の意匠に悩む職人は、親方の期待に応えるべく、反物屋を訪れました。そこで白あがりと呼ばれる技法を知り、これを藍染めに応用するひらめきを得ました。彼女は新しいデザインを考案し、型を彫り、ろうを塗り、染めの具合を丁寧に調整しながら作業を進めました。
白あがりは友禅染において用いられる技法で、地に柄を白く染め抜く手法や、染めの際に模様部分を白く抜いて色を乗せる手法です。これは型を使用したろうけつ染めに似ています。彼女は最新の流行を求めて、友禅染と藍染めを得意とする太物屋を訪ねました。そこで「白あがり」と呼ばれる友禅染の技法を取り入れた藍染めの美しさに感銘を受け、これまでのデザインが藍色の魅力を考慮していなかったことに気付きました。
「藍色が最も引き立つデザイン」というテーマを掲げ、独自の模様を考案。完成した藍染めは、店主はもちろん、街の住民たちからも高い評価を受けました。
江戸の町職人:畳刺し
年の瀬が迫る中、畳職人たちが吉原に集まり、畳の表替え作業に取りかかりました。
各職人は一室ずつ入り、黙々と畳を張り替えていく中、若い職人が仕事にかかると、遊女たちが見物しながら軽口を叩く様子が広がります。
畳を取り外し、縁を手際よく切り取り、古い畳表を撤去し、中の藁で構成された畳床を丁寧に補修してから、新しい畳表を取り付け、丁寧に縁を縫い進めていくのです。
花里は厄介な客にうんざりしていましたが、畳を張り替える職人に心引かれ、その男性の懐にお駄賃を忍ばせました。満足げになった花里は、次回は客として訪れるよう伝え、張り替えたばかりの畳の上で満足そうに横たわりました。
江戸の町職人:左官
店先から立派な土蔵を見つめるご隠居が、自身の蔵ができた背景を若者に話しています。
その壮大な土蔵は約100年前に建てられ、左官職人頭の長七に因んで「長七蔵」と呼ばれ、今もなお町の一角に佇んでおり、火事から町を守り続けています。
一方で、兄弟子の六次はやくざと関わり、見習い職人に対しては荒っぽい態度を崩さない毎日を送っていますが、仕事においては一定の腕前を持つため、破門には至っていません。
ある日、六次に殴られた上方から来た左官職人、甚三郎の仕事を偶然覗き見た親方は、彼の腕前に惚れ込み、長七とともに仕事をすることにしました。
最初は土こねから始まる甚三郎の仕事に対して、他の職人たちは「土を塗るだけの簡単な仕事だろう」と軽く見ていましたが、甚三郎が塗った壁の出来栄えには驚嘆の声が上がりました。
長七もまた甚三郎の腕前に感心し、親方は甚五郎に茶室の壁の仕事を託すことを決断しました。
【神田ごくら町職人ばなし】ネタバレ感想
歴史と伝統の融合
漫画「神田ごくら町職人ばなし」は、日本の歴史と職人の技術が如何に深く結びついてきたかに光を当て、読者にその時代へのタイムトラベルのような機会を与えてくれます。過去の繁栄と職人の巧みな技術が一つの土蔵に凝縮され、そこから広がる物語は、歴史の重みと職人たちの匠の心を感じさせてくれます。
他の漫画では味わえない日本の技術の歴史や、物語を体験できます。
登場人物の多様性と複雑な人間関係
その時代を生きた異なる背景や人生を歩んできた多様な登場人物が描かれています。たとえば、893との関わりを持つ六次や、上方からやってきた左官職人の甚三郎などが挙げられます。これらのキャラクターたちは、それぞれ異なる環境や経歴を抱えており、物語において複雑な人間関係が展開され、読者に深みと興味深さをもたらしています。
各登場人物がもつ独自のストーリーが、物語全体に多様性と奥深さを与え、その相互の関係が読者を引き込む要因となっているのも見どころの一つです。
職人の技術と創造力
職人たちが畳の張り替えや左官の仕事に専念する光景が詳細に描かれており、中でも甚三郎の技術に対する職人たちの驚嘆が見どころの一つとなっています。甚三郎の卓越した技術に触れ、職人たちが彼が持つ深い土や壁に対する理解と創造力に感心し、その魅力に引き込まれていく描写がとにかく凄い!
職人たちの仕事への情熱がとにかく伝わります。現在技術職についている職人の人や、さまざまなジャンルの漫画を読み飽きた人にはおすすめです。
【神田ごくら町職人ばなし】ネットの感想
神田ごくら町職人ばなし
作者:坂上暁仁江戸の様々な職人たちの日常を描いたオムニバス漫画。江戸のあの時代、職人たちは信念を持って仕事をしていたって判る、カッコいい漫画です。最後の左官職人の話がカッコ良すぎるまとめで最高でした。早く2巻が読みたい! pic.twitter.com/0E2Q278k99
— 漫画が好きな人 (@3Xfb2Qc8srPAfMC) January 29, 2024
最近、あまり新しい漫画に手を出さなかったのだけど。
すごいいい作品であった。
『神田ごくら町職人ばなし』
こういう作品めちゃくちゃ好き🥰ものづくり工程の描写が、江戸時代を見てきたかのように描かれていてすごくワクワクする。 pic.twitter.com/NswjX5wUXG
— タモ@たもつぶし (@akvo_planedo430) January 24, 2024
漫画大賞2024、神田ごくら町職人ばなしに1票!
— AtsukI (ニケ★漫画垢) (@atsuki_v9) January 23, 2024
【神田ごくら町職人ばなし】最終話や結末話は
漫画「神田ごくら町職人ばなし」はまだ完結しておりません。
違法サイトを利用してアニメを見たり漫画を読むと、様々なリスクが伴います。
例えば、自動的に危険な広告が開かれたり、権限付与を求められたりすることがあります。このような詐欺行為やウイルスに感染する可能性があるため、安全とは言えません。
実際に、権限を付与してしまった場合には、個人情報を抜かれる危険性があることが報告されています。また、違法ダウンロードを行った場合には、法的な罰則が科せられる可能性もあります。
そういったリスクを避けるためには、公式サイトや有料サイトから漫画を購入するか、無料で読める合法サイトを利用することがおすすめです。安全かつ安心して漫画を楽しむためにも、違法サイトの利用は避けましょう。
以上のように、違法サイトの利用は、詐欺やウイルス感染、個人情報漏洩などのリスクがあるため、安全性が保証されていません。違法行為には法的な罰則も存在することから、公式サイトや有料サイト、合法サイトから漫画を読むことが大切です。
▼安全に視聴するにはこちら▼