凍犬しらこはKADOKAWAから出ている安原萌先生による作品。コミックス1巻が1月20日に発売された。今回は凍犬しらこ1巻を読んだネタバレ感想レビューを書きたいと思います。面白いと思った点、つまらないと読者が評価した箇所を含めた感想になっています。
まだ作品を読んでいない方は、気をつけてください。
凍犬しらこのあらすじ
1月20日に安原萌先生の『凍犬しらこ 1』が発売です。#凍犬しらこ #安原萌 #青騎士 #漫画 #マンガ #北海道 pic.twitter.com/W1hYgrwwW4
— 青騎士 (@aokishimanga) January 15, 2023
世界はこれから温暖化が進んでいく。春を待つ人々は喝采を挙げて春を待っていた。だが、暖かくなると凍犬(とうけん)は溶けてしまう。
それはしらこにとっては死を意味する。「ペットよりも自分の幸せをつかみなさい」「凍犬(とうけん)は消えるのがさだめよ」「あきらめなさい、太一」希望を待つ、楽しげな周囲の人々に背中を向けて、太一はひとり、永遠に冬が続く土地「虹の根」へ旅に出た。
凍犬しらこが面白いと思う3つの理由
氷河期から立ち直る世界の物語に注目のある見どころ!
本作は氷河期の終わりを迎えようとしていた世界を舞台にした物語としてスタートし、凍れる身体を持つ凍犬と言われるミュータント犬の「しらこ」を、どうやって活かしていくのかと、しらこを守る為の方策を考える主人公の太一の物語と、人間ではない存在を守ろうとする彼の優しさに、奇跡は起こるのかと、優しさに満ちた物語としての注目があります。
凍犬「しらこ」の存在感
この作品の中で太一と共に居る存在のしらこは、犬の様なミュータントとして登場します。しらこの存在は、劇中では氷河期に世界で唯一に寒さの中で生きる事の出来る生き物であり、また太一と言葉を交わす事が出来る知能を持ちと、新しい生命体として存在しますが、地球の氷河期が終わりを迎え、しらこの生存が危ぶまれる中で、太一はしらこを活かす為にと、永遠の冬が続く場所を探すことになると、この物語の要とも言える存在がしらこです。
しらこは凶暴な存在ではなく、無邪気で幼い子どもの様な存在であるも、太一の事を家族のように想い、時には親のような存在として彼を導いてくれる存在としても活躍します。太一の心の拠り所にして、家族でもあるしらこ。この存在がどんな物語を紡いでいくのかと、見どころがあります。
太一の存在感
この作品の主人公である太一は、氷河期に世界で生きる若者として登場します。
彼はしらこを家族として心の拠り所にしており、またしらこが世界が暖かくなる事で生存できなくなってしまうと知り、しらこと共に生きれる冬の続く世界を目指すためにと、自分を犠牲にしてでもしらこと生きようとする意思を持っています。
何故に彼は、そこまでにしらこの事を大切にするのかと、彼の持つ心の拠り所の重さや、愛情のあり方を示してくれる存在とも言えます。
凍犬しらこがつまらないと評価する読者の感想
モノローグ的な世界観に分かれる可能性があり
この作品は終末モノであるも、再生の希望が描かれている作品でもあり、比較的に明るい作品ではあるも、激しいアクションやバトルがない作品でもあり、またこれからの展開においても、激しい展開は期待できない作品でもあります。
アクションではなく、変わろうとする世界でどう生きようとするのかと、その問題を哲学的に描いた作品でもあり、人々が幸せになる世界で背を向けて生きようとする主人公の暗さがにじみ出ている作品でもあります。その為に好き嫌いは分かれるでしょう。
退屈に感じてしまうストーリー構成
激しい感情の起伏は少なくあり、物語はどちらかと言えばスローテンポな内容で進んでいく物語として描かれています。
世紀末モノであるも、世界は再生していく課程であり、秩序がもたらされていく世界でもあり、その世界観ゆえに激しいアクションの展開は皆無で、また主人公が旅先で人と知り合い、心を通わせていく内容などは、人によっては退屈に感じられる展開かもしれません。
全体的に暗い内容の作品である事が問題点
この作品の世界観は世界の再生が舞台となっており、希望に溢れてはいるも、どこか暗い影がある演出もあり、混迷の時代の中で失う人も存在する描写が描かれています。その光景を見て好き嫌いが分かれる可能性もあります。
ただ明るい作品ではなく、人間的な部分の醜さや、また人間性の醜い人物の描写などもあり、一概に明るい作風ではなく、精神的に堪えてしまう内容もあり、好き嫌いが分かれます。
凍犬しらこネタバレ感想レビューまとめ
氷河期となってしまい世界が滅亡するのではと、恐怖包まれていた世界も終わり、新しい希望が芽生えた世界において、家族である凍犬のしらこを守る為に、暖かい世界から寒い世界を目指そうとする、
主人公の太一の孤独な旅となる物語。本作はアポカリプス社会を舞台しながらも、再生し、復興しようとする明るさがあるも、その明るさから背ける様に生きようとする太一と、そんな彼を心配するしらこの存在感が読ませる内容となっています。
本来ならば世界が再生すると喜ぶべきなのに、自分とは違う存在であるしらこを助けるために、遠い寒い世界へと向かおうとする太一。
そんな彼の優しさを嬉しくは思うも、彼の事を心配するしらこと、この作品では優しさがどのような形で人を救い、また人を苦しませていくのかと、寒さを感じる中に温かみの意味を教えてくれる内容とも言えます。身体の凍える気持ち癒やしてくれる心の温もり。
それを伝えてくれる作品です。
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