2026年1月26日、週刊少年ジャンプに突如として現れた「医療×アクション」の異色作、それが谷本今日先生による『UNDER DOCTOR(アンダードクター)』です。「人の弱点が視える」という特殊能力を持つ闇の医者・木乃ハイジが、絶望的な状況下で命を救い、悪を討つ。その圧倒的な画力は連載開始直後から大きな話題となりました。
しかし、SNSや掲示板では「セリフが多すぎてつまらない」「構成が読みづらい」といったシビアな意見や、早くも「打ち切り」を心配する声が上がっています。果たして本作は、巷で囁かれるような「ひどい」作品なのでしょうか。それとも、まだ誰も気づいていない「面白い」原石を隠し持っているのでしょうか。
今回は、ジャンプを読み続けて15年の専門家的視点から、第1話から最新の展開までを徹底分析し、本作が抱える課題と、それを補って余りある真の魅力を解剖します。これを読めば、あなたの『UNDER DOCTOR』に対する評価が一変するかもしれません。
なぜひどいと言われるのか
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— 少年ジャンプ編集部 (@jump_henshubu) January 25, 2026
本作が一部の読者から「つまらない」「読みづらい」と評されてしまうのには、画力の高さゆえに際立ってしまう3つの挫折ポイントがあります。
1. 画面を埋め尽くす「セリフの多さ」
本作の最大の特徴であり、同時に最大の弱点となっているのが「情報の過多」です。線が綺麗で、キャラの動きがはっきりと分かる素晴らしい画力を持っているにもかかわらず、膨大なセリフとフキダシがそれを隠してしまっています。特に第3話では4行以上のセリフを含むフキダシが73個もあり、読者が「視覚」よりも「読解」に疲弊してしまう状況が生じています。
2. 見開き構成の致命的なミス
第1話のハイジャック犯登場シーンなど、本来は「ページをめくった瞬間の衝撃」を狙うべき演出が、見開き構成のせいで台無しになっています。右ページの過剰なセリフに目を向けている最中に、左ページの拳銃が視界の端にチラついてしまう。この「めくりの美学」の欠如が、緊張感を削いでしまっている点は非常にもったいないポイントです。
3. 状況把握を困難にする演出
手術の制限時間や時間経過がセリフのみで説明されるため、物語のテンポが掴みづらくなっています。「1時間だ」「あと30分待つ」といった重要なセリフが枠外の補足なしに流れていくため、読者は今どのフェーズにいるのかを脳内で補完しなければならず、没入感が阻害されています。
打ち切りの可能性を徹底分析
ジャンプという過酷な戦場で、本作が「打ち切り」の危機に直面していると言わざるを得ない深刻な懸念を分析します。
1. 第2話の「閉塞感」と足踏み
第2話において、顔のアップが多用されたことで画面全体のメリハリが失われました。これは特定の作画(刺青など)の負担を減らすためとも推測されますが、結果として「引きの絵」が不足し、物語のスケール感が縮小してしまいました。新連載において、第2話で読後の満足感が薄れてしまうのは非常に危険な兆候です。
2. 戦闘描写の不自然さ
第3話のラストシーンにおけるキャラクターの動き(足の向きと吹っ飛ぶ方向)の不整合など、アクション描写の「繋がり」に甘さが見られます。ジャンプには戦闘描写に厳しい目が肥えた読者が多いため、こうした細部のミスが「ひどい」という評価に直結し、アンケート順位を押し下げる要因となります。
3. 「引き」の弱さと情報の飽和
毎話、次回への興味を引く「ヒキ」が弱く、ぼやっとした印象で終わってしまいがちです。また、情報の多さが大事な演出や構造を取りこぼさせており、せっかくの画力の高さが読者に伝わりきっていない点が、長期連載に向けた最大の懸念材料です。
評価を一変させる面白い魅力
しかし、これほど厳しい意見が飛び交うのは、裏を返せば本作が持つ「本物」のポテンシャルへの期待があるからです。
1. 石黒院長という「大聖人」の存在
第1話に登場した大病院院長・石黒誠の存在感は素晴らしい。主人公の能力を認め、涙ながらに「医者になってくれてありがとう」と言えるような善人がいることで、ストーリー全体から「嫌さ」が消えています。彼を傷つけた悪をボコボコにする展開は、王道的な爽快感に満ち溢れています。
2. ページをめくる喜び「返り討ち」の快感
第1話終盤の「お前が最後か ヒゲ」とページをめくった瞬間に言い放つシーンは、少年漫画の醍醐味そのものです。こうした「溜めと解放」がハマった時の破壊力は凄まじく、本来の持ち味である「綺麗な絵」が最大限に活かされています。
3. 主人公・木乃ハイジの揺るぎない「軸」
「命は命です」と言い切るハイジのキャラクター性は、医療漫画としての背骨をしっかりと支えています。私財を投げ打って友人の難病を研究するという背景も明かされ、ただの「闇医者アクション」に留まらない、重厚な人間ドラマとしての深みが増し始めています。
このメスが、ジャンルの壁を切り裂く
『UNDER DOCTOR』は現在、膨大な情報の波に溺れそうになりながらも、その底に「王道の興奮」を隠し持っている状態です。セリフの多さや構成の不慣れさは、物語が進むにつれて洗練されていく可能性があります。
「少し読みにくいな」という第一印象で止まってしまうのは、あまりにももったいない。谷本今日先生の描く圧倒的な画力と、ハイジの「命を舐めるな」という強い意志。この2つが完全に噛み合ったとき、本作はジャンプの新たな看板へと進化するでしょう。
迷わず読み続けろ。命の価値を整えるのは、君のアンケートだ!
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