十字架のろくにんは中武士竜先生による漫画で、一度打ち切り経験をへて一転、「マガポケ」で大きな話題を集めている復讐サイコサスペンス漫画十字架のろくにん。しかし、一部からは「つまらない」「グロい」「気持ち悪い」といった批判的な意見が挙がっています。本記事ではなぜそのような評価をする読者がいるのか解説していきたいと思います。
十字架のろくにんあらすじ
最初の1話から展開エグすぎてめっちゃおもしー復讐漫画!!!!気になったらみんなぜひ見てね!!!!!!#十字架のろくにん pic.twitter.com/QYPkSQXsOx
— ㌋ (@iXgt9vX4JUh3dna) December 22, 2020
『十字架のろくにん』(じゅうじかのろくにん、英: Jūjika no Rokunin)は、中武子竜による日本の漫画作品。 主人公の漆間俊が父方のおじいちゃんとともに、小学生の自分に対して壮絶ないじめを行った至極京をはじめとする集団に復讐するサスペンス作品である。
十字架のろくにんはつまらない?グロくて気持ち悪い復讐漫画と言われる理由
人間に与える苦痛を復讐描写がグロい
『十字架のろくにん』は、主人公の漆間俊が、家族を同級生たちに殺された復讐劇です。いじめの内容は小学生にしては凄惨で、漆間は祖父である退役軍人から4年間の「殺人術」の指導を受け、高校進学とともに加害者たちを追い詰めていきます。
加害者ひとりひとりに対して、それぞれの犯罪にふさわしい方法で漆間による「復讐」が行われます。たとえば、いじめの首謀者である至極京/しごくきょう/以外の4人は、漆間によって凄惨で残酷な方法で殺害されます。
一人目の千光寺克美は、かつて改造エアガンで漆間をいじめたことがありました。漆間は千光寺を捕縛し、体の表皮を剥いでそこに改造エアガンを撃ち込み、千光寺は嘔吐するほどの痛みで気が狂い、漆間に罵詈雑言を浴びせながらショック死します。
このような凄惨で残酷な「処刑」が4人行われますが、加害者たちが漆間の家族を殺したことや、漆間が受けたいじめの内容から、「因果応報」「スカッとする」と受け入れられている面もあるかもしれません。
しかし、改心させるような復讐ではなく、拷問に近い殺害方法であるため、「グロい」「怖すぎる」という意見もあります。そのため、人を選ぶ作品といえるでしょう。
ストーリー展開の単調
この作品の売りの一つである「復讐」には、最初は「どんな恐ろしいものになるのか」とワクワクするものの、毎回同じような展開になるため、「グロいだけでつまらない」という声があります。「グロい」「残酷」なストーリーが好みだとしても、どのターゲットたちも似たようなパターンで殺されていくと、飽きてしまうのも分かりますね。
また、殺害のバリエーションは豊富ですが、「安っぽい刺激」「子ども向け」と目の肥えた大人の読者には物足りないようです。
一方で、「思ったほどグロくなかった」「期待したほどではない」「退役軍人である祖父から教わった殺人スキルで救いようのないクズどもを処刑していく…という序盤の流れが良かったのに、余計なエピソードが増えて胸糞な展開に」という不満の声もあります。
したがって、「グロい」漫画を読みたい人にはおすすめですが、本格的なグロを求めている人には物足りない場合もあるようです。
さらに、ストーリーは途中から迷走しているようで、読者からの評価も分かれています。
共感がなかなか得られない
十字架のろくにん』は、登場人物たちが全員あたまがおかしいような世紀末的な雰囲気を持っています。「誰にも共感できないし気持ち悪い世界」という批判もあります。
いじめっ子たちが主人公にとって都合のいいように用意されたような、気持ち悪すぎる言動や行動が目立ちます。ストーリーのために必要な要素であるとしても、読んでスカッとすることができず、嫌な気持ちになる人が多いようです。
また、主人公が加害者たちを処刑していく過程にも、共感できないという声があります。「加害者たちは救いようのないクズだらけです。さぁ殺しましょう!」と作業のように処刑を完了していく主人公に、共感することができないという人もいるようです。
ヒロインや脇役の女の子たちは可愛らしいものの、「とにかくウザい」「主人公の足を引っ張ってばかり」「わざわざ悲惨な状況になるためにありえない行動をとる」という批判もあります。キャラクターたちの行動に爽快感がなく、共感することができないことから、「気持ち悪い」と言われるのかもしれません。
以上のように、『十字架のろくにん』はその特異な世界観に対して賛否両論の声がある作品であることがわかります。
十字架のろくにんのおすすめな読者
狂いすぎているキャラクター設定
狂ったいじめっ子5人組が登場します。彼らは、自分たちが強いことを証明するために、誰かをいじめたがるサイコパスたちであり、作品の中でも非常に強烈な存在感を放っています。このようなキャラクターたちが、狂いすぎていて面白いという評価があります。
彼らが行ういじめは非常に残忍で、誰にも共感できないものですが、その狂気に満ちた言動や行動には、奇妙な魅力があると評価されています。彼らの存在感は作品の根幹にかかわるものであり、物語を盛り上げる上で重要な役割を果たしています。
殺人術がリアル
主人公の漆間俊の殺人術は、作品の面白いポイントの一つとして挙げられます。俊は、祖父から全ての殺人術を叩き込まれたエキスパートであり、相手の罠から抜け出すために関節の取り外しを自由自在に行えるなど、強敵でも対応できる格闘術を持っています。そのため、復讐漫画なのにバトル漫画を読んでいるかのようなド派手なシーンが描かれることがあります。
俊の殺人術は、特殊な技術や戦略的な知識を使っているため、読者は非常に興奮します。一度でも俊が相手を倒す姿を見たら、彼の強さに魅了されることでしょう。彼は常に冷静かつ計画的であり、相手を倒すために必要な戦術を選択します。
そのため、俊のバトルシーンは、復讐漫画ながら非常に見応えがあります。彼の技を見ていると、バトル漫画のように興奮し、勝利に向けての熱いドラマを感じることができます。
目を背けたくなる復讐描写
主人公俊の復讐のやり方は、エグすぎるという評価があります。彼は、祖父から殺人術だけでなく、拷問の仕方まで学んでいます。いじめっ子たち各々が最も苦しむ拷問を編み出し、実行するのですが、その拷問のやり方がグロい展開が好きな方にはおすすめの作品だとされています。
復讐のため、俊は、自分自身を退役軍人から学び、自ら拷問を行います。この過程は、衝撃的で、グロテスクなものですが、彼の精神を理解する上で重要なものです。いじめっ子たちに対して行われる拷問は、それぞれに応じたものであり、非常に残忍です。
警察との戦い
さらに主人公を追い詰める警察たちの姿も面白いポイントの一つです。安西巡査部長は、容易に欺くことができない変人であり、俊を追い詰めていきます。警察たちとの戦いも面白いポイント。
誰も幸せにならないむごすぎる展開が面白いという評価があります。俊が復讐を遂げようとするたびに、彼の身近な人が巻き込まれ、残酷な展開を迎えます。しかもそのむごさはどんどんエスカレートしていきます。しかし、それでも俊は復讐を遂げようと決意します。
以上、狂ったいじめっ子5人組、主人公俊の殺人術、復讐のやり方、主人公を追い詰める警察たち、誰も幸せにならない展開は、読者を絶望へと追いやるような描写が多く、ストーリー展開に緊迫感があります。
主人公の復讐が成功しても、その結果として起こる悲劇的な出来事が待ち受けているという描写もあり、結末が読めないサスペンス要素も楽しめます。
作品内には救いのない暗い世界が描かれていますが、その中でも登場する女性たちの可愛らしい外見やキャラクターが、読者の目を楽しませるポイントでもあります。
十字架のろくにんネタバレ感想!つまらない?グロくて気持ち悪い復讐漫画と言われる理由まとめ
「十字架のろくにん」は、いじめや復讐といった重いテーマを扱いながらも、格闘シーンや狂ったいじめっ子たちの行動、そして主人公の秘密兵器である殺人術など、読者を飽きさせない要素が盛りだくさんの作品です。
しかし、暴力や拷問、グロテスクな描写が多く、一部の読者からは嫌悪感や不快感を抱く人もいるかもしれません。
そのため、「十字架のろくにん」は、心の強い読者や暗い世界観が好きな人にはおすすめの作品ですが、苦手な方は避けた方が良いかもしれません。
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