『幼稚園WARS』キャラクター一覧&相関図|登場人物の年齢・身長・死亡キャラ総まとめ

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「イケメン好きの元殺し屋が、幼稚園の先生をやっている」——この一行で説明が終わってしまいそうな作品なのに、なぜか読み進めるほど登場人物の名前と関係性がこじれていく。それが千葉侑生『幼稚園WARS』という漫画のいちばん厄介で、いちばん幸せなところです。

たんぽぽ組、きく組、すみれ組。組が3つあるだけならまだいい。そこに新世界秩序、八咫烏、緑幇、赤い夜明け、ブラッドリー家という敵組織が絡み、さらに「誰が誰に惚れているか」の矢印が全方向に飛び交う。しかも作者は容赦がないので、読者人気1位のキャラだろうと平気で退場させます。

「キャラの名前がうろ覚えのまま最新話まで来てしまった」「アニメ化前に整理し直したい」「あの人結局どうなったんだっけ?」——検索してここに辿り着いた人の本音は、だいたいこの3つに集約されるはず。だからこの記事では、勢力図と恋愛相関図 → 主要キャラのプロフィール詳細(年齢・身長・武器つき) → 死亡キャラと脱落者の全リスト、という順番で、必要な情報だけを地図のように並べていきます。

なお、この記事には単行本18巻・本編130話台までのネタバレを含みます。とくに第3章は退場キャラの話しかしていないので、原作未読の方は第2章まで読んで、あとはジャンプ+のアプリに移動してください。そのほうが100倍おもしろいので。

【一目でわかる】ブラック幼稚園の勢力&相関図|たんぽぽ組・きく組・すみれ組と敵組織の全体像

まず前提の確認から。ここを押さえておくと、以降のキャラ情報が全部つながります。

そもそも「ブラック幼稚園」とは何なのか

舞台は、世界の重鎮やセレブの子どもたちが通う幼稚園。当然、子どもを誘拐すれば莫大な金と政治的カードが手に入るので、殺し屋と誘拐犯が毎日のように押し寄せてきます。実際、過去には多くの幼稚園教諭が命を落としました。

そこで政府が考えた解決策が、控えめに言って狂っています。服役囚に戦闘訓練を受けさせ、「特殊教諭」として1年間子どもを守らせる。見返りは減刑。つまりこの幼稚園の先生は全員が元犯罪者で、全員が首にGPSチップを埋め込まれ、「子どもを守れなければ死刑」というルールの下で働いています。

だから本作の登場人物には必ず3つの属性がついてきます。①元の職業(殺し屋・詐欺師・警官・運び屋など)、②囚人番号、③自由になったときの夢。この3点セットがキャラ理解の最短ルートです。園の情報は極秘、教諭たちは名字すら曖昧なまま番号で管理されている——その設定が、後半の切なさに全部効いてきます。

たんぽぽ組(年少クラス):主人公チームは「新人だらけ」

物語の中心となる組。メンバー構成はこうです。

・リタ(元殺し屋/囚人番号999)
・ダグ(元詐欺師/囚人番号318)
・ハナ・ブラッドリー(元殺し屋/囚人番号829)
・猪本ナツキ(用務員兼戦闘サポート/途中から合流)

ポイントは、この組が「新人だらけの組」だということ。リタとダグが配属される前のたんぽぽ組には、見た目からして荒野の暴走族みたいな三人組がいました。彼らは実力を過信して浅草に単独で乗り込み、当時まだ敵だったナツキに三人まとめて殺されています。つまりたんぽぽ組は一度、全滅している。この事実を知ると、リタたちが「新人」と呼ばれ続ける意味が少し重く感じられます。

きく組のルークは、なぜかこの新人メンバーを気に入っていました。前任者たちが露骨な悪党ばかりだったから、というのが理由の一つ。ヨシテルが「自分が特殊教諭になったときは本当にヤバい連中しかいなかった」と証言している通り、リタたちの世代は園の空気を明確に変えています。

きく組(年中クラス):チームワーク重視の職人集団

・ルーク・スミス(上司殺しの元警官/囚人番号225)
・シルビア・スコット(元運び屋/囚人番号299)
・池田ヨシテル(元・緑幇メンバー)
・ヴァン・ブラックウッド(新人として加入/※正体に注意)

たんぽぽ組が個人技の集まりなら、きく組は完全に連携型。象徴的なのが、ルークとシルビアが敵を挟んで両側から撃つという戦法です。冷静に考えれば流れ弾で相方を撃ち抜きかねない自殺行為ですが、二人は平然とやります。それだけ信頼し合っている、という説明が作中でされる一方で、シルビア側の動機がまあまあ不純だったことが後に判明します(詳細は第2章で)。

そして92話から加入した新人ヴァン。リタが「ときめかないように」必死に自分を抑え、ヨシテルは自分の名前を正しく呼んでくれることを喜んでいた——この和やかな導入が、後にきれいに裏返ります。

すみれ組:園内最強コンビと、守られている謎の園児

・ウーナ・マウリ(園内最強/囚人番号412)
・マック・フリーマン(クマの着ぐるみの巨漢/囚人番号411)
・護衛対象:ライラ

ここは異質な組です。園内最強クラスの戦力を、たった一人の園児ライラの護衛に張り付けている。ルークが「この幼稚園はライラ一人のために作られたのではないか」と推測したのは、この配置を見たからです。

そしてその推測は、後に最悪の形で的中します。ライラの正体は、約100年前に大量殺戮兵器を作ったライラ・クラークのクローン。数々の実験の中で唯一成功した個体で、本人の遺体はすべて焼却処分済み。つまり世界にたった一つ残った「兵器の設計者そのもの」です。各国家や組織がこの子を奪い合っている——それが本作の裏側で回っている大きな軸です。

笛を持ち歩いて、幼稚園バスにこっそり乗り込んでイタズラする、ただの好奇心旺盛な女の子として描かれているぶん、この設定はしんどい。エリナ園長が特殊教諭たちに「ただのお金持ちの子」と嘘をついていた理由も、ここにあります。

運営サイド:園長エリナと副園長ゴードン

エリナ・ウィンクラーは園長で元軍人。愛用銃はデザートイーグル。特殊教諭に対する管理は容赦がなく、「子どもを守れなければ死刑」「園の情報を吐けば死刑」「殺し屋を逃せば逆さ吊り」というルールを本気で運用します。

ただし彼女はライラに「何不自由ない子どもらしい生活」をさせたいと本気で願っている人物でもある。102話でライラが奪われたときには全員死刑を決断しかけ、リタの覚悟を聞いて撤回しました。そして日本政府に不信を抱き、拠点をニューヨークへ移す判断を下します。ゴードンに意外だと言われた際の返しが「使える駒は全部使う、それだけ」という趣旨の一言で、この人のスタンスが一撃で分かる名場面でした。

ゴードン・Z・スカイは保健室の先生兼副園長で、こちらも元軍人。初対面のたんぽぽ組が逃げ出すレベルの怖い見た目をしていますが、中身は完全に良い人。戦いを好まず、怪我人は絶対安静、逃げる相手にも問答無用で手当てをして、最後に必ず「アメちゃんいるか?」と飴をくれる。傷を癒やすために特殊教諭を銭湯に連れて行くこともあります。本作の癒し枠は、この筋骨隆々のおじさんです。

【恋愛相関図】矢印がややこしすぎる人間関係を整理する

本作の本体はラブコメです。バイオレンスは調味料。というわけで、矢印を時系列で整理します。

◆リタ ⇄ ダグ(成立済み)
序盤、リタはダグに興味なし。ダグはダイヤ戦でリタに救出されたことで好意を持つ。リタもタイプではあったものの「詐欺師だから」という理由で感情に蓋。以後ダグは猛アプローチを繰り返すが、ルークの妨害、リタの泥酔、ウーナのロケラン誤爆などで全戦全敗。88話の夕涼会でようやく想いが通じ、交際スタート。

◆ハナ → ダグ(失恋)→ ナツキ(進展中)
ハナはハリー戦でダグに助けられて好意を抱く。しかしダグとリタの交際で失恋。落ち込んだところをナツキに励まされ、気持ちがナツキへ傾いていく。

◆ナツキ → ハナ(一目惚れ)
浅草での一件で、ハナに「いいお兄ちゃん」と言われたことで一目惚れ。かつての敵が最速で恋に落ちるスピード感が、この漫画の良心です。

◆シルビア → ルーク(片思い・かなり煩悩寄り)
信頼し合う相棒——という表向きの説明の裏で、シルビアはルークを完全にえっちな目で見ています。戦闘中のルークの仕草一つ一つに興奮しており、「敵を挟んで撃つ」戦法もルークを正面から観察できるという理由で成立していました。命がけの戦術の動機がスケベ心。最高です。

◆ヨシテル → シルビア(申し込む→即フラれるの無限ループ)
事あるごとに交際を申し込み、その都度即座に断られる。しかし本人は元気。

◆ルーク → 恋愛の観測者(そして最大の障害)
ルークは大の少女漫画好きで、愛読書は『ごはんよりだんご』。「片思いの時間は長いほど尊い」という信仰を持っているため、リタとダグが近づくと発砲して止めるという前代未聞の妨害を行います。ハナに「ダグは風邪だ」と嘘を吹き込んだこともある。片思いシチュを目撃するたび心の中で「いいね👍」を押しており、恋愛の進展度を探知する能力まで持っています。

◆ヨシテル=両想い促進派(ルークの対抗勢力)
ヨシテルは「それ恋じゃね」「それ両想いじゃね」とズバッと言うタイプ。ルークの死と入れ替わるようにヨシテルが園へ復帰したことで、リタとダグの関係は一気に進展しました。恋愛の停滞と進展が、キャラの生死と直結している構造になっているのが、この作品のちょっと恐ろしい部分です。

◆ヴァン → シルビア(元カレ)
シルビアの運び屋時代の仕事仲間でメカニック担当、かつ元恋人。極度の方向音痴で運転にカーナビが必須だったことが別れの理由らしい。この事実を知ったヨシテルは、素直に嫉妬しました。

敵サイドの相関図:5つの組織を押さえれば迷わない

①新世界秩序(ラスボス勢力)
ある投資家による巨大組織。「グレートリセット」による世界の変革を目論む。ライラを狙う最大勢力で、主要メンバーはレオ(リタの双子の弟)、アシュリー(レオの側近)、丹羽アオバ(元・八咫烏上野代表)、ヴァン・ブラックウッド。ルークの元上司オリバーもここに加入していました。

②八咫烏
汚れ仕事を裏で引き受け、国を支え続けてきた殺し屋集団。東京各地に代表を置いており、神保町代表の鎌田兄弟、丸の内代表の丸子ヒロミ、上野代表のアオバなどが所属。

③緑幇(りょくほう)
横浜を根城にする中華マフィア。「スキップ+」という薬物を資金源に新世界秩序と手を組む。ボスは王帳蘭で、ヨシテルとは拾われた時から共に育った親友同士。四天王(白虎・朱雀・玄武・青龍)、拷問官の鈴鈴と香香などが所属。ヨシテル編の主戦場です。

④赤い夜明け
子どもや美人、エリートの血液を富裕層に裏取引している組織。「若い血を輸血すれば若返る」「血には記憶があるので、望む人物の血を入れれば理想の人間になれる」という思想を掲げています。取引の指揮をとるのは車椅子の女性凰蝶(スワローテイル)と、その介助人デイモン。

⑤ブラッドリー家
ハナの生家で、名の知れた殺し屋一族。掟は「失敗者には死」。ボスはハナとショウの父で、姉にアニタがいます。

忘れてはいけない戦力:プードル10匹

浅草の武器屋ミネジマで手に入れた秘密兵器が、プードル10匹。人間の言葉をだいたい理解し、血の匂いに敏感に反応して侵入者に食らいつきます。名前は醤油、味噌、塩、担々、白湯、豚骨、魚介、背脂、家系、鶏ガラの10種。全員ラーメンです。ゴードンによれば、エリナとのコンビプレーがすごいらしい。相関図の隅に必ず書いておきたい存在です。

主要メンバーのプロフィール詳細|年齢・身長・武器・自由になった時の夢まで完全網羅

ここからは個別プロフィール。数字は単行本カバー下などで明かされている公式情報をベースに整理しています。

リタ|元殺し屋、通称「魔女」。イケメン好きは実は救いの話

・囚人番号:999
・年齢:20歳/身長:156cm/体重:不明
・誕生日:4月4日/血液型:O型
・武器:ベレッタM92F(+ハサミ、スコップ、遊具など現場にあるもの全部)
・自由になった時の夢:イケメンと付き合うこと

本名について。フルネームは作中で明かされておらず、「リタ」という名と囚人番号999で管理されています。名字が存在しないこと自体が、彼女の出自を物語っています。

オランダ北部、殺し屋組織の息がかかった教会の孤児院で育ちました。その教会が別の組織に襲われた際、双子の弟レオとともに拉致され、殺しの訓練を受けます。以降リタは日本、レオはアメリカで仕事をすることになりました。殺し屋としては多対一でも容易に制圧する実力者で、「魔女(ウィッチ)」の通称は噂を知る殺し屋たちに恐れられています。

さて、多くの読者が最初に引っかかる「イケメン好き」という属性。これは単なるギャグ設定ではありません。リタは幼い頃から「お前には人を殺すことしか価値がない」と言われ続けてきた人物です。だからこそ、人を守る特殊教諭という仕事に本気で誇りを持っている。そして「自由になったらイケメンと付き合う」という夢は、殺し以外の未来を初めて自分で描いた証でもあります。毎日ほぼすべての占いをチェックしているのも、良い出会いを本気で探しているから。ちなみに占いの的中率は妙に高く、1位の日はスペードやクラブといった超イケメンに出会い、最下位の日にはダイヤ(イケメンではなかった)に出会っています。

戦闘スタイルの怖さは、イケメンには敵だろうと惚れ込んで質問をし、気に入らない答えが返ってきた瞬間に殺すという点。逆に好みの容姿でなければ問答無用。この「質問」が本作の名物ギミックで、後述する死亡キャラたちの命運を握っています。

一方で優しさもきちんとある。ナツキとハルオを殺す判断を取り下げたのが代表例です。ただし戦闘中に殺し屋時代の人格が戻ることがあり、そのときは教会でレオと遊んでいた頃の歌を口ずさむ。この演出が入った回は、だいたい誰かが死にます。

そして唯一の弱点が泳げないこと。子ども用のビニールプールでも、ごく浅い川でも溺れます。世界最強の元殺し屋が、ビニールプールに敗北する。ここを笑わせておいてから戦闘に入る構成が、本当にうまい。

ダグ(ダグラス・カーター)|元詐欺師。弱いことに向き合った先輩

・囚人番号:318
・年齢:23歳/身長:180cm/体重:77kg
・誕生日:9月18日/血液型:A型
・武器:ワルサーP99(後にルークの形見であるパイソンも使用)
・自由になった時の夢:フィルターなしのタバコを1日2箱吸う人生を送ること
・その他:酒に強い

親に捨てられ、スラム街で盗みとスリを繰り返すうちに詐欺師となった人物。人の考えや感情に付け込む犯罪を続けてきた結果、コミュニケーション能力が異常に高いという副産物を得ました。園児の言葉も、泥酔したリタの意味不明な言葉も理解できる。子どもの面倒見は特殊教諭の中でもトップクラスで、ライラは特に彼になついています。

ちなみに詐欺師時代は、裏切りが怖くて「エルザ・オージェ」以外とはチームを組まなかったという徹底したソロ活動派。手先の器用さは折り紙つきで、縄抜け、スリ、さらにはピアノを弾いたり可愛いお面を作ったりと、普通の幼稚園教諭としての仕事もこなせます。

リタとの距離感と本心について。ダグがリタに惹かれた理由は、彼女が自分にない真っ直ぐさと明るさを持っていたこと、そして生まれて初めて誰かに助けられたことでした。詐欺師として人を利用し続けてきた男が、利用ではなく助けられる側になった。あのダイヤ戦は、ダグにとって人生の転換点です。

一方で戦闘能力の低さには本人が明確な負い目を持っています。それでも相手の隙を作り、スリの技で武器を奪い、機転で立ち回る。そして鍛えた結果、ルークの形見であるパイソンを扱えるようになった。この一点だけで、彼の成長を語り切れてしまいます。

そして最新の展開。新世界秩序の奇襲によりライラを守れない状況に陥ったダグは、自分のGPSを追跡の手がかりにするため、リタに別れを告げて敵にあえて投降します。詐欺師として磨いた「利用する技術」を、最後に自分自身に使った。この選択の重みを理解するために、序盤の彼の卑屈さを覚えておく価値があります。

ハナ・ブラッドリー|手榴弾をバットで打つ、元・一族の落ちこぼれ

・囚人番号:829
・年齢:18歳/身長:153cm/体重:45kg
・誕生日:2月22日/血液型:B型
・武器:手榴弾とバット(ピンを抜いてバットで打つ)
・自由になった時の夢:兄と幸せに暮らすこと

殺し屋一族ブラッドリー家の末っ子。武器の運用方法が完全にスポーツで、ピンを抜いた手榴弾をバットで打ち返します。物理的にどうなっているのか考えるとよく分からないけれど、絵として最高に強い。

登場の経緯がなかなか重い。彼女は当初、父ハリーに捕らえられた兄ショウを助けるため、リタを裏切るつもりでブラック幼稚園に近づいたのです。実際にハナはハリーにそそのかされ、「リタを殺せば兄と一緒に一族へ戻れる」という条件を受け入れて、リタを爆発に巻き込みます。

しかし、彼女は一族の掟も父も嫌っていました。落ちこぼれとして叱責と虐待を受けてきた彼女に唯一優しく接してくれたのが兄ショウであり、その絆が最終的に一族と決別する動機になります。爆発をしのいだリタがハリーを撃破し、逃げようとするハリーがヘリでたんぽぽ組を全滅させようとした場面で、ハナの手榴弾によってヘリごと吹き飛ばされる——この決着で、ハナは自分の意思でブラック幼稚園に身を置くことを選びました。

恋愛面では、助けられたダグに好意を抱きつつ、リタとの交際で失恋。落ち込んでいたところをナツキに励まされ、少しずつ気持ちが動いていきます。「いいお兄ちゃん」というたった一言で相手を一目惚れさせてしまったのは、彼女の人柄ゆえです。

ルーク・スミス|作中人気No.1。少女漫画を愛した元警官

・囚人番号:225
・年齢:27歳/身長:191cm/体重:88kg
・誕生日:12月23日/血液型:AB型
・武器:コルト・パイソン
・自由になった時の夢:なし(ずっと園で働き、子どもたちを守り続け、仲間たちと暮らすこと)
・特徴:口から右肩、背中にかけて大きな火傷跡。意外と酒に弱い

裕福な家庭に生まれ英才教育を受けて育った人物で、生まれながらの犯罪者ではないという点が他の特殊教諭と決定的に違います。かつては「犯罪者であっても殺さない」という信念を貫く真面目な警官で、若くして出世し将来を期待されていました。

その彼が刑務所に入った理由は、新世界秩序に加入したオリバーと元同僚たちを、やむなく殺したこと。さらに刑務所内でのリンチに立ち向かい多くの囚人を殺傷したことがエリナの目に留まり、特殊教諭となりました。

そして本作最大のギャップ設定が、大の少女漫画好きであること。一番のお気に入りは『ごはんよりだんご』(作中作/薬師丸大二郎作)。多くの少女漫画を読み込んだ結果「片思いの時間は長ければ長いほど良い」という思想に到達し、リタとダグの接近を発砲で妨害するという狂気の行動に出ます。片思いシチュエーションを見るたび心の中で「いいね👍」を押し、恋仲や進展の度合いまで探知できる。シルバー家五姉妹との戦闘では少女漫画愛を語り倒して相手をドン引きさせました。

なぜ彼がここまで少女漫画を愛したのか。その答えは、元恋人ティナ・ロバーツにあります。『ごはんよりだんご』はティナの愛読書でした。一部が燃えてしまった彼女とのツーショット写真を、ルークはずっと持ち続けていました。

「自由になった時の夢はない」——この一文が刺さります。彼はもう外の世界に望むものがなく、園で子どもと仲間と過ごす日々こそを望んでいた。作中随一の人気キャラで、人気投票ではダグに倍以上の差をつけて1位。その結末については第3章で扱います。

シルビア・スコット|二丁のマシンガンと、ドリフト走行する幼稚園バス

・囚人番号:299
・年齢:24歳/身長:170cm/体重:不明
・誕生日:1月18日/血液型:B型
・武器:MAC11(イングラムM10)二丁持ち
・自由になった時の夢:カタメブタ2倍アブラカラメマシヤサイマシマシニンニクマシマシラーメンを食べること

夢の情報量が多すぎる。命がけで子どもを守っている理由が二郎系ラーメン一杯です。この一点だけで好きになれるキャラ。

元運び屋なので運転技術が本業レベルで、ドリフト走行が特技。遠出の命令が出れば運転手を務め、追手をかわしながら幼稚園バスを操縦します。ただしその運転はリタたちが悲鳴をあげる代物でした。二丁のサブマシンガンを操り、戦闘中は常に冷静沈着——という公式紹介と、内心でルークに欲情し続けている事実のギャップが本作の味です。

なお妹にローレル・スコット(1歳下)がおり、かつての仕事仲間でもありました。現在どうなっているかは不明で、シルビアも多くを語りません。今後の伏線として最も気になる名前の一つです。

池田ヨシテル|横浜生まれ横浜育ち、寝落ちする戦闘狂

・年齢:25歳/身長:174cm/体重:74kg
・誕生日:12月12日/血液型:O型
・武器:ショットガン(ドラゴンブレス弾)
・自由になった時の夢:サモエドを飼って一緒に寝ること
・園児からの愛称:テルテルせんせい

何でも壊してしまうことから親に怖がられて捨てられ、緑幇に拾われた過去を持ちます。ある事情からボスとメンバーの大半を殺して出頭し、特殊教諭となりました。

最大の問題は、仕事中(戦闘中含む)にしょっちゅう寝落ちすること。これが原因で再教育施設に送られていましたが、1時間に1本エナジードリンクを飲むことで対策済み。ただし倒れた本人に誰かが飲ませる必要があるため、周囲の負担は変わっていません。きく組以外のメンバーからは名前をしょっちゅう間違えられ、ダグには「浜っこ」(以前は「エセ中華」)と呼ばれています。

のんきで単純な性格ですが、ルークいわく戦いでは手がつけられなくなるタイプ。あのルークでさえ、ヨシテル相手には「敵を挟んで撃つ」戦法をやろうとしませんでした。実際に戦闘中は笑いながら敵を撃ち、リタと同じく人格が壊れていく。ヴァンの不意打ちで意識を失ってもなお戦い続けたほどです。

そして本作の恋愛を動かした最大の功労者。両想い促進派として、リタとダグ、ハナとナツキの仲を進展させました。「それ恋じゃね」と本人に直接言うタイプの人間が一人いるだけで、物語がここまで動く。ルークという「片思い保存派」が去り、ヨシテルという「両想い促進派」が戻ってきた——この交代が、88話の告白成功の裏側にあります。

ウーナ・マウリ|16歳138cm、四字熟語しか喋らない園内最強

・囚人番号:412
・年齢:16歳/身長:138cm/体重:リンゴ2個分
・誕生日:3月2日/血液型:B型
・武器:ロケットランチャー(RPG-7)

低身長でとってもキュートな見た目、しかし知力と戦闘能力は最強クラス。四字熟語しか喋らない変人で、協調性と子どもを世話する能力は皆無。ダグが屋上でリタに告白しようとした場面では、騒ぎを聞きつけて敵と誤認し、ダグにロケランを一発叩き込みました。ラブコメの障害としてロケットランチャーが出てくる作品、そう多くありません。

言っていることを理解できるのはマックだけで、他者とのコミュニケーションは彼が代行します。ただし実際の発言内容はかなり口が悪いらしい。もともと何をしていた人物なのかは不明ですが、100話ではライラをめぐる集まりにエリナ、ゴードンと同席していました。この情報の意味は、たぶんこれから重くなります。

マック・フリーマン|謎が多すぎるクマの着ぐるみ

・囚人番号:411
・身長:205cm(着ぐるみを着た状態)
・誕生日:7月7日
・武器:バズーカとスマホ

特殊教諭の中でも最も謎の多い人物。8巻カバー下のプロフィール欄は、身長と誕生日以外が読めなくなっているという徹底した情報封鎖ぶりです。声を出さず、スマホの音声アプリで会話するため、大量のモバイルバッテリーを常備。常に右手でスマホを操作しているため右利きと見られます。

着ぐるみの背中にはチャックがありますが、開けて中を見ようとすると恐ろしい言葉が返ってきます。中身は日光アレルギーの中年男性。戦闘ではランチャー本体を投げつけ、スマホで相手の攻撃を受け止め、レオとヴァンを同時に相手にできるほど強い。ライラをつきっきりで護衛しているのは、彼が園内最高クラスの盾だからです。

猪本ナツキ・猪本ハルオ|金魚屋と殺し屋を継いだ兄弟

猪本ナツキ
・年齢:21歳/身長:181cm/体重:79kg
・誕生日:11月1日/血液型:B型
・武器:ポイ(金魚すくいの道具)

浅草で金魚屋と殺し屋をやっていた両親のもとに生まれ、殺しの仕事で両親を失ったことで両方の稼業を継いだ人物。武器は金魚すくいのポイで、投げつけるだけでなく、特殊な受け方で弾丸をすくってそのまま返すという離れ業を見せます。

弟ハルオに溺愛され日常生活の面倒をいちいち見られて育ったため、食べ方がぎこちない、缶ビールを開けられないなど、生活能力は絶望的。それでもハルオを喜ばせるためにポイの技術だけを異常に磨き上げました。この兄弟関係の描き方が本当にうまい。

もとは敵で、新世界秩序に雇われ浅草でリタたちを殺そうとしました。あと一歩で敗北するところをハルオに促され、殺しから足を洗うと決意してリタに見逃されます。しかし浅草を去るとき、新世界秩序の襲撃を受けて瀕死。エリナに助け出され、一命を取り留めたハルオを人質に取られる形で園に協力することになりました。

猪本ハルオ
両親の副業だった殺し屋業を継ぎ、一人で抱え込む兄を見て独自の鍛錬を積み、猛反対を受けながらも自ら殺し屋の道へ進んだ弟。かなりのブラコンで、戦闘中でも兄の良いところを語り倒します。武器は花火で、本気になれば辺り一面を吹き飛ばせる。中性的な見た目で、浅草の殺し屋たちが「金魚屋の弟」と言うまでダグは男だと気づいていませんでした。

ダグに花火を濡らされてハナに敗北した後、ナツキを殺そうとするリタを制止し、兄に「殺しをやめて自由に生きよう」と提案します。なおハナに恋をしたナツキに「風邪だ」と嘘を吹き込んだのは彼です(ルークと同じ手口)。浅草を去る際に新世界秩序の襲撃で致命傷を負い、現在も幼稚園の保健室で意識が戻っていません。

敵サイドの主要キャラ:レオ、アシュリー、アオバ、ヴァン、アニタ

レオ
リタの双子の弟、20歳。愛用銃はグロック17とグロック18。リタとそっくりですが、変装したレオを見抜けたのはダグでした。同じ殺し屋に育てられ、リタは日本、レオはアメリカで仕事をした後、新世界秩序に入りライラを狙います。戦闘中にリタと同じ歌を口ずさんで踊ることがあり、この演出だけで血のつながりを伝えてしまう。

そして102話、レオは姉に向けて「もう二度と会わないと思うけれど、もし次に会えるなら敵同士じゃないといい」という趣旨の言葉を残しました。リタへの恨みは一切ないことがはっきりしたセリフで、この兄弟の決着がどうなるのかが最大の関心事です。ちなみにダグは、レオとライラの間に何か特別な関係があると睨まれている——正確には、レオがダグとライラの関係を怪しんでいます。ここは今後の爆弾。

アシュリー
レオの側近の女性。武器はトゲつきの鎖鉄球で、超人的な身体能力を持ちます。

丹羽アオバ
・年齢:21歳/身長:162cm/体重:58kg
・誕生日:12月12日/血液型:B型
・武器:日本刀(飛んできた銃弾を切る)

元・八咫烏上野代表で、通称「百刀流のアオバ」。殺した相手の刀をコレクションして使うことからこの名がつきました。幼少期に自分を殺そうとした父を、身を守るために殺して殺し屋になった人物。「異常者は戦いの中でしか生きられない」という哲学を持ち、常に刺激を求め、趣味のギャンブルを有り金が尽きるまでやり続ける(新世界秩序加入後は禁止された)。ルークに両足を切り落とされたところをレオに拾われ、義足を与えられて加入しています。レオからは使い走りのような扱い。

ヴァン・ブラックウッド
きく組の特殊教諭として園に潜入していた人物。シルビアの元仕事仲間(メカニック担当)で元彼氏。極度の方向音痴で運転にカーナビが必要であり、それが原因でシルビアにフラれたらしい。「道徳」という文字が彫られた大型ハンマーが武器。エリナ不在時のレオの奇襲に合わせて正体を明かします。運び屋時代のシルビアを詳しく知っている、という点も不気味な材料です。

アニタ・ブラッドリー
ハナの姉。右目に眼帯をしており、武器は爆弾とラクロスラケット(一族の武器選びのセンスが謎)。落ちこぼれのハナが叱責や虐待を受ける様子を見下して優越感に浸っていたという陰湿な性格で、一族の教えを忠実に守り、家族や仲間の絆をまったく信じていません。ただし戦闘中にナツキに惚れて結婚を申し込むという、この作品らしい暴挙に出ます。

主要キャラ一覧表(年齢・身長・武器早見表)

| キャラ | 所属 | 年齢 | 身長 | 武器 |
|—|—|—|—|—|
| リタ | たんぽぽ組 | 20歳 | 156cm | ベレッタM92F |
| ダグ | たんぽぽ組 | 23歳 | 180cm | ワルサーP99/パイソン |
| ハナ | たんぽぽ組 | 18歳 | 153cm | 手榴弾+バット |
| 猪本ナツキ | 用務員/サポート | 21歳 | 181cm | ポイ |
| ルーク | きく組 | 27歳 | 191cm | コルト・パイソン |
| シルビア | きく組 | 24歳 | 170cm | MAC11二丁 |
| ヨシテル | きく組 | 25歳 | 174cm | ショットガン |
| ウーナ | すみれ組 | 16歳 | 138cm | ロケットランチャー |
| マック | すみれ組 | 不明 | 205cm | バズーカ+スマホ |
| レオ | 新世界秩序 | 20歳 | 不明 | グロック17/18 |
| 丹羽アオバ | 新世界秩序 | 21歳 | 162cm | 日本刀 |

【閲覧注意】幼稚園WARSの死亡キャラ・脱落者一覧|あの人はどうなったのかを事実ベースで整理

ここからは完全にネタバレ領域です。心の準備ができた人だけ進んでください。

本作の死亡描写には明確な特徴があります。敵キャラであっても、死ぬ直前に「本当に欲しかったもの」が一瞬だけ描かれる。そのせいで、笑いながら読んでいたはずのページで急に胸を掴まれる。この作品が単なるギャグバイオレンスで終わらない理由がここにあります。

ルーク・スミス|人気投票1位が退場した、あの戦闘

先に書きます。ルークは死亡しています。

新世界秩序のアオバとの戦闘で、ルークは右手を切り落とされ、腹部を刺されました。それでも「仲間を何としても守る」という思いで奮戦し、アオバの両足を切り落として彼を退けます。勝ったのはルークでした。

しかし戦闘終了後に力尽きます。走馬灯の中で子どもたちの暖かさに包まれ、ティナとの再会を果たして息絶えた——この描写が、本作屈指の名場面かつ大量の読者を沈めた回です。

「自由になった時の夢はない。ずっと園で働いて子どもたちを守り続け、仲間たちと暮らしたい」というプロフィール欄を思い出してください。彼の夢は、外の世界ではなく、あの日常そのものでした。だからこの結末は、夢が叶わなかったという話ではなく、夢の中で終われたという話でもある。そう読まないとやっていられない、というのがファンの共通見解です。

なおルークは人気投票でダグに倍以上の差をつけた1位キャラであり、死後もPR編や特別編では何ごともなかったように登場します。コミックスには特別編「LUKE」も刊行されました。作者もファンも、この人を手放す気がまったくない。

そして忘れてはいけないのが、ダグがルークの形見のパイソンを扱えるようになったこと。恋の邪魔をし続けた男の銃を、ようやく想いを告げられた男が握っている。この継承の描き方が、うまいというかズルい。

ルーク編の因縁:オリバー、ティナ、ピーター

オリバー・オースティン(死亡)
ルークの元上司。新米警官だったルークを指導し、真面目過ぎる彼にティナとの交際をすすめるなど面倒見の良い人物でした。犯罪者には容赦がなく、事情聴取で暴力を使うこともある。

しかし妻子をバスジャックで失ったショックから世界に絶望し、退職後にかつての同僚たちも巻き込んで新世界秩序に加入します。ティナを人質にルークを引き入れようとして失敗し、戦闘に。敗れたものの、とどめをためらったルークの隙を突いて殺そうとし、ルークをかばったティナを誤って撃ってしまう。我を失ったルークに射殺されました。

ティナ・ロバーツ(死亡)
ルークの元恋人で花屋の店員。少女漫画やスイーツの好み(できあがったものに甘いものを大量にかけて本来の味を台無しにする)は彼女の影響。アイドルオタクでもありました。仕事上どうしても人を撃たざるを得ず苦しむルークを歌でなぐさめていましたが、皮肉にもその歌は、ルークが暴力に頼るときに口ずさむものになってしまいます。オリバーたちの襲撃でルークをかばって死亡。

ピーター(不審死)
ルークが指導していた新米警官で、実直な青年。ルークの無実を証明しようとしましたが、自殺扱いで不審死しました。ここは明らかに未回収の闇です。

なお、ライアンとケイティという新米警官コンビもおり、赤い夜明けへの囮捜査でルーク・オリバーとチームを組んでいました。お互いを意識し合うツンデレ幼なじみ同士です。

序盤の刺客:スペード、クラブ、ダイヤ、ハート(全員死亡)

第1話〜6話で登場したトランプの名を持つ殺し屋たち。全員リタに倒されています。

スペード:それまで失敗したことがない殺し屋。園児を狙撃しようとしてリタに防がれ、追い詰められて質問を受けます。途中まではうまく答えていたものの、「映画のエンドロールを観ないで映画館を出る派」だったため死亡。番外編の「あの世トーク」では、下手な言動でよく他キャラに殺される地雷発言キャラとして活躍しています。死後のほうが出番が多い。

クラブ:エドワード家のリカという園児を誘拐しようと執事に変装して潜入。しかしマスクにほくろをつけ忘れたことでリタに正体を見抜かれます。追い詰められ、「ラーメンはチャーシューから食べる派」と答えて撃たれる。このとき生きていてリタを殺そうとしましたが、ダグがとどめを刺しました。ダグの数少ない戦果です。

ダイヤ:誘拐目的で園を狙い、関係者を一人捕らえて園の情報を吐かせ、そこから皆殺しにするつもりでいた知能派。部下をおばあさんに変装させてダグを引っかけ、大人数で拷問して殺そうとします。救出に現れたリタに立ち向かおうとしましたが、イケメンではなかったため死亡。質問すらされていない。

ハート:ハナがやってくるタイミングで幼稚園に到来。リタは彼を新任の特殊教諭と勘違いし、イケメンと仕事ができることに興奮しました。しかし質問への回答が「床がベトベトしているのでラーメン屋には行かない派」だったため死亡。

「質問」で命を落とした刺客たち

本作の名物ギミックが、リタの質問です。イケメンであれば敵でも一度チャンスがもらえる。しかし回答がリタの美意識に反した瞬間、その場で終わる。面接の合否が即死刑になる世界です。

・忍者集団:全員イケメン。手裏剣で園の外から教室を攻撃。やってきたリタの質問に全員が的外れな回答をして死亡。

・褐色イケメン:覆面でバイク集団襲撃の一人。仲間が殺されるのを見て逃げたが追い詰められる。「映画のエンドロールは最後まで見る派」と答え、しかも理由までリタと一致して共感されたのに、自分から「家では映画を2倍速で見る」と言ってしまい死亡。殺されるまでの描写がしつこいことで有名。

・長髪金髪サラサラ系イケメン:執事に変装してお遊戯会に潜入。こだわりが強すぎる映画の楽しみ方を答えて死亡。
・不良系オラオライケメン:セグウェイで園を襲撃。「好きな動物は?」に「ネコ」と答えて共感されたが、DQNネームをつけようとしていたため死亡。

・ハッキングが得意な殺し屋:夕涼会に潜入。「好きな屋台は?」に「屋台とかダルいからコンビニ行く」と答えて死亡。

・鎌田兄弟(八咫烏・神保町代表):日本刀を使うくわえタバコの兄弟。弟はルークに殺され、兄(金髪褐色猫毛イケメン)はリタに追い詰められ「好きなジャンプ作品は?」に『名探偵コナン』(サンデー連載)と答えて死亡。掲載誌を間違えると死ぬ。

・緑幇四天王・白虎:マシンガンと中国拳法の使い手。「ラーメンは何から食べるか」に「初手で調味料を全部入れる派」と答え死亡。

・緑幇四天王・朱雀/玄武/青龍:リタの噂をしながらラーメンの食べ方を話し合っていたところ、全員が「SNSにアップする写真を食べる前に撮る派」であり、駆けつけたリタに皆殺しに。登場時の演出があからさまな死亡フラグでした。

改めて並べると壮絶です。この作品で最も多くの命を奪っているのは、銃でも刀でもなく、ラーメンと映画の話題という結論になります。

ブラッドリー家:父は死亡、兄は生存(表向きは死亡)

ブラッドリー家ボス(ハリー)=死亡
ハナとショウの父。日本に来たとき、当時まだ少女だったリタに大怪我を負わされた過去を持ち、その恐怖から日本での任務は他の誰かに任せていました。因縁に決着をつけるためハナを利用してリタを殺そうとしますが失敗し、ハナの手榴弾でヘリごと吹き飛ばされて死亡。

ショウ・ブラッドリー=生存
ハナの兄でメガネのイケメン。一族で落ちこぼれだったハナに唯一優しく接した家族です。ハリーにリタ殺害のために利用されますが、リタたちに助けられ、ハナを見習って罪を償うため自首を決断。ただし表向きは「ハナに殺された」ことになっています。ここを勘違いしている読者が多いので要注意——ショウは死んでいません。

アニタ・ブラッドリー
ハナの姉。17巻の時点で、ハナが「姉妹で殺し合わない道」を探して対峙する展開になっています。ブラッドリー家の掟「失敗者には死」に忠実な彼女が、その道を選べるのか。ここは現在進行形の見どころです。

シルバー家五姉妹:4人死亡、1人生存

お遊戯会にメイド姿で潜入した5人組。リタと同じくイケメンに目がなく、「イケメンと結婚して素敵なお嫁さんになる」という夢を持っていました。

彼女たちはもとは裕福な家の生まれでしたが、武装集団の襲撃で親を殺され拉致され、殺しの訓練を受けます。仕事を続ければいずれ家に帰してもらえる約束でしたが、実際には家は荒らされ放題。彼女たちは武装集団を皆殺しにしてフリーの殺し屋になりました。主武器は掃除ロボットを改造した爆弾「BOMBA(ボンバ)」で、ほかにさまざまなほうきやバズーカも使用。

・ナンシー(長女)=死亡:ルークと戦うが圧倒的な実力差の前に敗北。本当は姉妹仲良くずっと寄り添って暮らしていたかったことを思い出して息絶える。

・ステイシー(次女)=死亡:キャシーとともにハナを追い詰めるが、ナツキに殺される。

・キャシー(三女)=死亡:バズーカでハナを追い詰めるが、加勢に現れたナツキに喉を切られ死亡。

・トレイシー(四女)=死亡:ルークの事件について知っており、一般社会での彼が極悪人扱いだと語る。ルークに殺される。

・グレイシー(五女)=生存:生まれつき身体が弱く、五姉妹の中で唯一戦えないためダグに見逃される。

一番弱い妹だけが生き残る。そして長女が最期に思い出したのは、殺し屋になる前の願いだった。この構成でギャグ回の直後に泣かせてくるのが、本当にたちが悪い(褒めています)。

緑幇編の死者:帳蘭、その父、拷問官たち

王帳蘭(わん ちょうらん)=死亡
緑幇のボス。武器はスパス12。ヨシテルとは彼が拾われた時から共に育った親友同士でしたが、自分よりはるかに強いヨシテルが父から目をかけられていたことに嫉妬していました。父と組織の仇であるヨシテルに対し、複雑な感情を抱えたまま本部で彼を殺しかけます。

しかし止めに入ったリタに何もできず敗北し、両膝を撃ち抜かれる。園への脅威ではなくなったため見逃されましたが、緑幇が新世界秩序の案件で女性や子どもをわざと逃がしていたことが発覚し、後に現れたアオバに殺されました。

ヨシテルは横浜での騒動で、帳蘭に自分を殺させて因縁に決着をつけるつもりでした。それをリタたちが止めて園に連れ帰った。そしてヨシテルは、のんきで単純な性格のまま、帳蘭の死を悟ってなお感情を隠す気丈さを見せます。ここのヨシテルの描き方は、本作でも屈指の静かな名場面です。

帳蘭の父(先代ボス)=死亡
拾ったヨシテルが頭角を現すにつれ後継者にしようと考え、実の息子である帳蘭を用済みとして捨て駒にして殺すつもりでいた人物。それを知ったヨシテルが帳蘭を守るために殺しました。ヨシテルが組織を潰して出頭した理由は、ここにあります。

鈴鈴(りんりん)=死亡:拷問官。武器は巨大ノコギリ。水責めが通用しないナツキを殺そうとしたが、シルビアに隙を作られ、ハナが投げた手榴弾のピンをナツキがポイで抜くというコンビプレーで爆発に巻き込まれる。連携技の発想が異常。

香香(しゃんしゃん)=死亡:鈴鈴の部下でトラのお面をつけた巨漢。しゃべり方は礼儀正しいが内容はグロテスク。腕力でナツキに大ダメージを与えたが、ほぼ同じ戦法で爆発に巻き込まれる。同じ手が二回通る。

丸子ヒロミ=死亡(八咫烏・丸の内代表/緑幇の用心棒)
黒髪メガネのオフィス系上司イケメン。「人生優等生」が口ぐせで、違法アップロードされた映画を倍速で見てエンドロールは飛ばし、なんなら自分でもアップロードする派——リタの美意識に照らせば即死案件の人物像です。武器は「超合金メタルブレインブックa.k.aブライアン」というノートパソコンで、9mmパラベラム弾を防ぐ強度を持ち、折りたたむ部分の近くから発砲でき、鈍器にもなる。緑幇本部でダグと戦い、駆け引きによってパイソンが弾切れになったと勘違いしたところを射殺されました。ダグが「弱さ」を武器に変えた代表的な勝利です。

ナターシャ|本作の死亡描写の最高到達点

ライラを手に入れるために送り込まれた殺し屋。幼少期から殺し屋をしており、大人に褒められることが楽しくて殺しを続けてきました。しかし強くなるほど敵が簡単に死んでいく現実に退屈し、そんな中でリタの存在を知り、簡単には倒されないであろう彼女と戦う日を心待ちにしていた人物です。

戦いの最中、リタとの実力差を思い知ると同時に、魔女としての人格にも恐怖する。そしてそこで気づきます。自分は本当は人殺しなんて楽しくなかったこと、本当は友達が欲しかったこと。

とどめを刺された後、リタに手をつながれ、たんぽぽ組の特殊教諭としてリタたちと楽しく日々を過ごしていた世界線を想像して息絶えました。

13話〜20話という比較的初期のエピソードで、この作品は「あ、ただのイケメン殺しギャグ漫画じゃないな」と読者に宣言しています。ナターシャ戦を読み終えた時点で作品の評価が一段上がった人、たくさんいるはずです。

その他の死亡・撤退キャラ

・エルザ・オージェ:ダグのかつての仕事仲間で、首から胸にヘビの入れ墨があるグラマーな女性。4年間組んでおり、その間ダグと付き合っていたと思い込んでいたが、ダグは彼女を利益のために利用していただけで恋愛感情はまったくなかった。任務を捨ててダグと関係を持とうとするが、リタが撃って倒した木の下敷きになる。ダグの過去の罪が形になって現れた回でした。

・旧たんぽぽ組の三人組:リタとダグの前任者。北斗の拳やマッドマックスの敵キャラのような見た目の三人組で、まじめな実力者のルークに懐き、居眠りするヨシテルには手厳しかった。浅草への買い出しできく組から合同作戦を提案されたが、実力を過信して三人だけで乗り込み、ナツキに真っ向勝負を挑んで全員殺害。

・猪本ハルオ:死亡ではなく意識不明のまま園の保健室。新世界秩序の襲撃で致命傷を負い、現在も目覚めていません。ナツキが園に協力する最大の理由です。

・ダグ:死亡ではなく自らの意思で新世界秩序に投降。GPSで追跡させるための離脱で、リタに別れを告げてから行きました。現時点で最も続きが気になる状態です。

・丹羽アオバ:ルークとの戦闘で両足を切断されたが、レオに拾われ義足で復帰。17巻ではナツキとの死闘が描かれます。旧知の仲であるナツキとアオバの決着は必見。

・ローレル・スコット:シルビアの妹。現状不明。シルビアが語らないという事実そのものが、いちばん不吉な情報です。

死亡・脱落キャラ早見表

ルーク・スミス | きく組 | 死亡 |
アオバを退けた直後に力尽きる

ティナ・ロバーツ | 一般人 | 死亡 |
ルークをかばい被弾

オリバー | 新世界秩序 | 死亡 |
ルークに射殺

ピーター | 警察 | 死亡 |
自殺扱いの不審死

ブラッドリー家ボス | ブラッドリー家 | 死亡 |
ハナの手榴弾でヘリごと

ショウ・ブラッドリー | ブラッドリー家 | 生存 |
自首(表向きは死亡)

スペード/クラブ/ダイヤ/ハート | 刺客 | 全員死亡 |
リタ(クラブはダグがとどめ)

ナターシャ | 刺客 | 死亡 |
リタに敗北

ナンシー/ステイシー/キャシー/トレイシー |
シルバー家 | 死亡 | ルーク・ナツキ

王帳蘭 | 緑幇 | 死亡 |
アオバに殺害

帳蘭の父 | 緑幇 | 死亡 |
ヨシテルに殺害

鈴鈴/香香 | 緑幇 | 死亡 |
ハナ+ナツキの連携

白虎/朱雀/玄武/青龍 | 緑幇四天王 | 死亡 |
リタの質問

丸子ヒロミ | 八咫烏 | 死亡 |
ダグに射殺

鎌田兄弟 | 八咫烏 | 死亡 |
ルーク/リタ

エルザ・オージェ | 元仕事仲間 | 撃退 |
リタが倒した木の下敷き

旧たんぽぽ組3人 | 特殊教諭 | 死亡 |
ナツキ(敵時代)

猪本ハルオ | 元刺客 | 意識不明 |
新世界秩序の襲撃

ダグ | たんぽぽ組 | 離脱中 |
自らの意思で投降

まとめ

長くなったので、押さえるべき要点を3つに絞ります。

① 相関図は「3つの組+5つの敵組織+恋愛の矢印」で完成する
たんぽぽ組(リタ・ダグ・ハナ・ナツキ)、きく組(ルーク・シルビア・ヨシテル・ヴァン)、すみれ組(ウーナ・マック+ライラ)。敵は新世界秩序・八咫烏・緑幇・赤い夜明け・ブラッドリー家の5つ。そこにリタ⇄ダグ(成立)、ハナ⇄ナツキ(進展中)、シルビア→ルーク、ヨシテル→シルビアという矢印を重ねれば、物語の全体像はほぼ掴めます。

② プロフィールの「自由になった時の夢」がキャラの本質
リタは「イケメンと付き合う」、ダグは「フィルターなしのタバコを1日2箱」、ハナは「兄と幸せに暮らす」、シルビアは「二郎系ラーメン」、ヨシテルは「サモエドと寝る」。そしてルークだけが「夢はない、ずっとこの園で仲間と暮らしたい」。この一覧を並べた瞬間、ルークの結末の意味が変わります。年齢・身長といったスペックより、この欄がいちばん雄弁です。

③ 死亡キャラは多いが、誰も「使い捨て」されていない
トランプ4人衆から緑幇四天王まで、ラーメンと映画の話題で命を落とした刺客は数え切れません。それでもナターシャは友達が欲しかったと気づいて死に、シルバー家の長女は姉妹で寄り添って暮らしたかったと思い出して死に、ルークは走馬灯で恋人と再会して死にました。ギャグの速度で人が死ぬのに、一人一人の願いだけは丁寧に置いていく。この落差こそが『幼稚園WARS』の正体です。

現在も少年ジャンプ+で毎週木曜に更新中、累計発行部数は200万部を突破し、単行本は第18巻が2026年8月4日発売。物語はクライマックスに向けて加速していて、ダグは敵の只中に一人で残っていて、ハナは姉と殺し合わない道を探しています。そしてTVアニメは2027年春に放送予定。リタ役は種﨑敦美、ダグ役は熊谷健太郎、ハナ役は大和田仁美、ルーク役は日野聡、シルビア役は伊瀬茉莉也。あの走馬灯が声と音楽つきで来る日が、もう予告されているわけです。

正直に言うと、この記事に書いた情報を全部覚えて読み始めるのは無理です。無理でいい。名前をうろ覚えのまま第1話を開いて、リタ先生がイケメンに質問して即殺すのを見て笑い、ビニールプールで溺れるのを見てまた笑い、そのまま気づいたら夜中の3時にルークの回で泣いている。それが正しい読み方です。

キャラ一覧を確認しに来たあなたが、次にやるべきことは一つ。ジャンプ+を開いて、続きを読むことです。アニメが始まる前に追いついておかないと、来年の春に一人だけ最新話の話ができない側に立つことになります。

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