杉野アキユキ先生が描く漫画「生贄家族」では、その「家族」という概念が恐怖と狂気の象徴へと一変します。最新話を読み終えた今、その緊張感と衝撃的な展開に思わずページをめくる手が止まりませんでした。
「クイズ!正義の選択」や「ディストピア〜移住先は不貞の島でした〜」などで独特の作風を確立してきた杉野アキユキ先生が、家族という最も身近なテーマを通じて描き出すのは、恐怖とスリルが絡み合う全く新しいサスペンスの形。
この作品が持つ圧倒的な引力について、最新話の感想を交えながら深掘りしていきます!
【生贄家族】あらすじ
【新連載のお知らせ🎊】
本日発売の週刊漫画ゴラクにて、新連載『生贄家族』が始まりました㊗️
表紙&巻頭カラー
念願の週刊誌での初連載です!婿入り先の妻の家がいろんな意味でヤバかった、というお話です!
沢山の方に読んでいただきたいです!
どうぞよろしくお願いします!#週刊漫画ゴラク pic.twitter.com/9e9Vszc4Xl— 杉野アキユキ (@sugino_akiyuki) March 1, 2024
愛する妻・美波の実家、阿久津家に 婿入りすることになった純平。しかし、この家族には、世にも恐ろしい 秘密があった…。
【生贄家族】作品情報
生贄家族
著者
杉野アキユキ
カテゴリ
青年マンガ
出版社
日本文芸社
レーベル
ニチブンコミックス
掲載誌
週刊漫画ゴラク
【生贄家族】面白い!評価は?
杉野アキユキの新作「生贄家族」は、物語の骨格にサスペンスと心理スリラーが見事に組み込まれており、一度読み始めると止められない中毒性を持っています。その魅力をいくつかの視点から語ります。
日常の崩壊
まず、純平の視点から描かれる「日常の崩壊」は、読者の心をぐっと掴む要素です。豪邸に住む美しい阿久津美波との結婚が決まるという、誰もが憧れる夢のようなスタートから始まる物語。
しかし、阿久津家の異様な家庭内ルールや不気味な地下室の存在に直面することで、読者も主人公とともに「何かがおかしい」と感じ始めます。この不穏な空気が徐々にエスカレートしていく描写は、杉野アキユキならではの巧みな筆致が光ります。
事件解決を超えたテーマ
次に、物語の中心にある連続失踪事件。この謎は、単なる事件解決を超えたテーマを抱えており、「家族」という言葉の本質を問いかけます。阿久津家の裏に隠された狂気と、幸せの仮面をかぶった家族の実態が明らかになるたびに、読者は衝撃を受けることでしょう。
このギャップは、物語全体に緊張感を与え、先を読み進めたくなる動機付けとなっています。
事件解決を超えたテーマ
さらに、杉野アキユキが得意とする人間心理の描写も大きな魅力です。キャラクターたちが持つ秘密や葛藤、さらには阿久津家の歪んだ人間関係が、恐怖と共感の両方を生み出します。純平が潜入捜査の一環としてこの家庭に入り込み、真実を追う中で、次第に自身の信念や感情が揺さぶられていく過程が非常にリアルに描かれています。
他人との表面的な関係
最後に、杉野アキユキ作品の特徴でもある「読者への問いかけ」が本作にも色濃く反映されています。幸せそうな家族が実は狂気を孕んでいるというテーマは、現代社会における「見せかけの幸せ」や「他人との表面的な関係」に警鐘を鳴らしているようにも感じられます。
このように、「戦慄の潜入捜査“家族”サスペンス」は、サスペンスの醍醐味である謎解きの面白さだけでなく、家族や人間関係の深いテーマにも触れた、スリルと知的刺激を同時に味わえる作品となっています。杉野アキユキがこれまで築き上げてきた実力を存分に発揮し、読者を恐怖と興奮の渦に巻き込むこと間違いなしの一作です。
【生贄家族】コミックス情報
生贄家族1巻
純平は、愛する妻である美波の実家である阿久津家に婿入りすることになりました。彼は阿久津家の門をくぐった瞬間から、そこには想像を絶する衝撃的なしきたりが広がっていることに気づきました。
家族の中で食事をする際のルールや習慣に、純平は戸惑いながらも従っていくことになります。しかし、その裏には純平が巡査長であるという真の正体を隠していた。彼は阿久津家に潜む謎や秘密を解き明かすため、日々探求を続けることになります。
生贄家族2巻
行方不明になった弟を助ける為、疑惑多き阿久津家に婿入りする事に成功した純平。警察官という身分を隠しながらも家庭内を探る中で遂に正式に“家族の一員”として迎えられる。
血が注がれ、身も心も家族となる時、男は本当の絶望に堕とされる。焦がれる程の兄弟愛と、“家族”という集合体への畏怖。命懸けの婿入り潜入捜査、“家族”サスペンス第2巻!!
生贄家族3巻
【家族――それは血を分けた、愛おしくかけがえのない親族。】
阿久津家という魔窟に入り込んだ純平。
完全に家族の一員として染まる演技をする中で、
不自然に隠されていた一家の長・父親が
家族団欒の席に現れる…。
暴走する父親。本能のままに求め合う義兄夫婦。
混迷する家庭内、純平を更なる危機が襲うーー!!
一家の闇を暴かんとする者に、想像以上の狂気が牙を剥く!
最愛の弟のために足掻く、“義実家”サスペンス第③巻!!
【生贄家族】ネットの声
ホラーとサスペンスで怖さがありますが、「クスッ」と笑えちゃう所もあって読みやすかったです。ですが、まだ今回は序章?次回からは笑えそうにも無さそうですが…
不気味な家族って設定は数あれど、新しい展開を期待したくなる作品。
キレイな妻との同居婚で新生活と思いきや…急展開に惹き込まれました。
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