チェンソーマンは鬱展開がエグい!トラウマ地獄なのに評価される理由!

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鬱展開でトラウマ地獄なのに評価されるチェンソーマン。

なぜチェンソーマンは鬱漫画と呼ばれているのでしょうか?

今回は鬱漫画と呼ばれる理由や、トラウマ地獄なのに評価される理由を分析していきたいと思います。

チェンソーマンが鬱漫画と言われる理由


チェンソーマンはファイアパンチの鬼才 藤本タツキ氏の漫画作品ですね。

悪魔が蔓延る世界でデビルハンターの少年、デンジが謎の悪魔、ポチタと共に悪魔を狩って日銭を稼いでいるところから物語が始まります。

この漫画は少年ジャンプで連載されていましたが、とにかく容赦のないトラウマシーンが目白押しで本当によく少年誌で連載できたなと感じたのが第一印象でした。
主人公のデンジは悲壮感の欠片もないお気楽な性格ですが、境遇は悲惨そのもの。

両親はすでに他界して子供の頃から自身の臓器を売ったり危険なデビルハンターとして生活しています。

デビルハンターと言えば聞こえはいいですが実際はただヤクザに利用され、薄給で子供の頃から危険な仕事を押し付けられているだけのいわば捨て駒。

1話目からいきなりそのヤクザに裏切られ、用済みとばかりに惨殺されるという鬱展開には多くの読者が衝撃を受けたのではないでしょうか?

結果死亡したかに思われたデンジですが、ポチタとの悪魔の契約によりチェンソーマンとして復活!

同じく悪魔と契約してゾンビになったヤクザを蹴散らした所で現れた謎の美女マキマに公安のデビルハンターとしてスカウトされます。

やっと地獄のような辛い境遇から抜け出せたると思いきやこのマキマという女性もどうやら何か企んでいて・・・

というのがこの漫画のあらすじです。

主人公のデンジには少年誌らしい「最強のデビルハンターになる!」とか「伝説のお宝を探す!」というような大きな夢はありません。

傍から見れば誰かに利用され危険な目にあわされ続けているだけなのにも関わらず、当の本人がそれを気にしていない、もしくは気づいていない所が余計に不憫に映ります。

俗にいう一般人の感覚とはかけ離れた死生観を持つこの主人公の行く末が気になり鬱漫画と言われながらも最後まで目が離せなくなります。

チェンソーマンが鬱漫画だけど評価される理由

ただの鬱漫画じゃない!バトル漫画としても読み応えバツグン!

主人公デンジは頭や手からチェーンソーを繰り出して敵を切り刻むデンノコ人間ですが、意外とバリエーションに富んだ戦い方が可能で「そんなところからチェーンソー出せるんだ」「チェーンだけ飛ばして相手を拘束できるんだ」という風に予想外の戦い方で読者を楽しませてくれます。

他にも多種多様な悪魔と契約して戦うキャラクターが多く登場します。
血を操るヒロイン?のパワー、巨大な狐の悪魔を駆使して戦うアキなど面白い能力も多く読んでて全く飽きないです。

悪魔の設定がおもしろい、銃の悪魔強すぎ

この漫画の世界では、一般人にも認知されてるレベルで悪魔が存在しています。

様々な物や現象などの名を冠する悪魔が存在する中、彼らは人々から恐れられれば恐れられるほど強くなるという設定です。

そして主人公たちが倒すべき最大の敵として登場するのが銃の悪魔、強すぎて大半のデビルハンターが立ち向かうことすら断念する圧倒的な強敵です。

でも銃の悪魔って・・・確かに銃は強いですがバズーカ砲や核ミサイルの悪魔の方が強そうなのになぜ銃?と感じる人もいるかもしれませんが、よくよく考えたらこの現代で主に使われている武器は銃、すなわち多くの人に認知され恐れられているのも銃、その為より強力そうなバズーカ砲や核ミサイルよりもこの世界では銃の悪魔の方が強いのです。(最も核ミサイルは訳あってチェンソーマンの世界には存在しないのですが)そういった少し捻った設定がこの作品を味わい深いものにしています。

登場人物たちの秀逸な心理描写、主人公の精神的な成長

前述したように主人公デンジはお気楽で自分より賢い人(マキマ)の言うこと聞いて暮らせればいいや、というような楽観的な性格ですがなんだかんだで仲間ができ、共に暮らすうちに徐々に心情に変化が現れ、最後は自分の判断でマキマを倒すことを決めます。

彼の成長には目を見張るものがありますし、他の登場人物たちも何かしら闇を抱え、それを彼らなりに乗り越えようと奮闘する姿は素直に読んでて格好いいです。

チェンソーマンのトラウマ地獄だけど面白い名場面

苦い失恋・・・レゼとの出会いと別れ

デンジが急な雨で駆け込んだ電話ボックスで出会った少女レゼ、マキマに惚れつつも単純な彼は徐々にレゼに心を奪われていくも・・・
やはりそこはシビアなチェーンソーマン、案の定レゼはチェーンソーマンの心臓を手に入れるためにデンジをつけ狙う敵だった・・・のですが死闘の果てにデンジはなんとレゼを倒さずに共に逃げようと提案します。

ぶっとんだ提案に一度は拒否するレゼですが、彼が待ち合わせ場所に選んだ喫茶店へと足を運び、あと少しでデンジと再開できるというところでの唐突な彼女の死。マキマに襲撃され惨殺されるのですが、当のデンジはそのことにまったく気づかず喫茶店で待ち続けるのでした。

トラウマ必至!先輩であり兄のような存在だったアキの死

デンジが公安に入って最初にバディを組まされた先輩デビルハンター、早川アキ、彼とは最初は殴り合うような仲でしたが共に暮らすようになり、死線をくぐる内にまるで家族のような関係になっていきます。

そんな彼が最も憎んでいた銃の悪魔に憑りつかれデンジと死闘を繰り広げるというザ・鬱展開。

デンジは必至にアキを説得しますが最後は自身のチェーンソーでアキを貫きます。

この一件から今まで何があっても能天気だったデンジの心情に変化が訪れる重要な戦いでもありました。

恐怖!マキマ飯

真の黒幕、マキマは邪魔者を排除し目的だったチェーンソーマンの心臓を手に入れます。

作中のだれよりも賢く立ち回り目的を達成した彼女にとっておバカなデンジなど完全にアウトオブ眼中。

あれだけ利用したにもかかわらずデンジのことなど顔すら覚えていなかった彼女にデンジからの手痛い逆襲が。

不死身に近い彼女の倒し方は文章にするのも憚られるような恐ろしいものなので割愛しますが、ただ一言だけ忠告、読んだら生姜焼きはしばらく食べられなくなることでしょう。

まとめ

チェーンソーマンは残酷で救いのない鬱展開ばかりに目が行きがちですが、その中にも笑いあり、熱い戦いあり、そしてなにより主人公の成長物語として非常に完成度の高い漫画作品です。

様々な伏線が散りばめられた考察の捗るストーリーではありますが、本筋のストーリーはわかりやすくダークで救いのない世界観、一癖も二癖ものある登場人物たちやぶっ飛んだ描写の数々に嵌ればこの漫画に夢中になること間違いナシでしょう。(逆に言えば万人受けする作品とは言い難いところはありますが・・・)

現在第二部が連載されてますが第一部時点でも話はわりと綺麗に纏まっており、また巻数も現状11巻と比較的読みやすい巻数のため是非食わず嫌いせずに手に取ってほしい作品です。