漫画「チ。地球の運動について」がついに完結しました!最終話や結末について、ネタバレ感想をご紹介します。魚豊先生が描く地動説をテーマにした漫画の結末は、こちらで詳しくお伝えします。まだ本作を読んだことがない人は気をつけて下さい。
【チ。地球の運動について】あらすじ
人気漫画『チ。-地球の運動について-』の作者、魚豊(うおと)さんに、YAMAP MAGAZINEがインタビュー!
15世紀、異端とされた「地動説」の証明に命を賭した人々を描いた同作。
壮大な作品に込めた想いや、根底にある自然観についてお伺いしました!#YAMAPマガジン #登山 https://t.co/5l12IffCZv pic.twitter.com/R0qHoMoqpN— YAMAP / ヤマップ(登山地図アプリ) (@yamap5586) September 19, 2022
舞台は15世紀ヨーロッパ「P国」。当時は「C教」という宗教が生活の中心となっていて、「C教」の教えに反するものは"異端思想"として拷問を受けたり、火あぶりにされ処刑されたりと迫害を受けていました。神学を志す12歳の神童・ラファウは、合理性を第一とし世の中は「チョロい」と思っていましたが、ある日危険な思想を持つ男・フベルトに出会います。それは当時異端とされていた<地動説>。やがてラファウは宇宙の法則の美しさに魅入られ、<地動説>の研究にのめりこむようになるのですが…。
【チ。地球の運動について】完結まで
1章ネタバレ
15世紀前半、P王国ではカトリック教会が非常に強力でした。この時期、カトリック教会の教義に反する行為を犯した者は、異端者とみなされ、最悪の場合火刑に処せられることが日常茶飯事でした。異端審問官ノヴァクは、司教の命令に従い、特に宇宙論に関する厳格な取り締まりを行い、容赦のない拷問を行っていました。なぜなら、当時のカトリック教会は地球が宇宙の中心である地動説を信仰し、それに反する研究や主張を行う者を異端者と見なしていたのです。
ラファウはわずか12歳で大学に入学し、その才能を讃えられる神童として周囲から称賛されていました。ある日、彼は学者フベルトと出会います。フベルトは異端として告発され、自らの研究を続けるために改宗のふりをして解放されたばかりでした。ラファウはフベルトから、地球が自転と公転しているという地動説について教えられ、天体観測の手伝いをすることになりました。しかし、ノヴァクはラファウに興味を持ち、彼の部屋から研究の跡を見つけてしまいます。その結果、フベルトはラファウを庇うために自ら火刑にされてしまいます。
フベルトから託されたネックレスに隠された暗号を解読し、ラファウは山に隠された石箱を見つけます。その中には地動説に関する文書が収められており、ラファウはこれを元に研究を続けました。しかし、ノヴァクはラファウを疑い続け、彼の義父であるポトツキに脅され、最終的には密告されてしまいます。ラファウは捕らえられ、拷問を受ける前に獄中で毒を飲み、命を絶ちました。
2章ネタバレ
10年後、代闘士のオクジーとグラスは異端者の護送を務めていました。彼らは生前の罪から解放されて天国へ行くことだけを願っており、その希望を胸に異端者を護衛していました。ある日、異端者が言いました。「この星は、天国よりも美しいのです。その美しさの根拠は、山の中腹に隠された石箱にあるのです。」
この言葉に触発されたグラスは異端者を解放し、山の石箱への案内を試みましたが、前進していた異端審問官ノヴァクに発見され、攻撃を受けました。異端者はオクジーを庇いつつ、フベルトからラファウに渡されたネックレスを手渡し、その場で息を引き取りました。
そのネックレスには秘密の暗号が刻まれており、オクジーとグラスは山の石箱を見つけることに成功しました。その中には地動説に関する文書が収められており、その内容は完全には理解できなかったものの、これが何か重要な情報であると確信しました。グラスは以前、星について語っていた修道士バデーニを訪ねることに決めました。
しかし、村へ向かう途中、橋が崩れ、グラスは命を落としてしまいました。オクジーは友の遺志を受け継ぎ、バデーニのもとへ向かいます。バデーニは石箱の文書を見て研究を始め、オクジーに協力を求めました。その後、彼らはさらに詳細な情報を持つ人物を探しに街に出かけ、ピャスト伯のもとで働くヨレンタと出会います。
ピャスト伯は宇宙論の専門家で、天動説を超える完璧な地動説の証拠を見つけることに生涯を捧げていました。彼は真理を求める人でもありました。最初は協力を拒んでいたピャスト伯でしたが、地動説の真理性を理解し、感動の涙を流してバデーニに資料室の鍵を渡しました。
数ヶ月後、バデーニはピャスト伯から受け継いだ資料を基に地動説を完成させました。オクジーは地動説との出会いからの経験を記録しました。そして、3人はそれぞれの未来について話していたとき、ヨレンタの父であるノヴァクが現れます。オクジーは以前、ノヴァクとの対立時に覆面をしていたため、彼にはばれませんでした。しかし、ノヴァクは2人を疑い、研究室を調べ始めます。そこで、オクジーが異端者から受け取ったネックレスを見つけてしまいます。
危険を察知したバデーニとオクジーはすぐに村を脱出しようとしますが、ついに捕まり、拷問を受ける運命に繋がります。そして、過酷な拷問の果てに、彼らは石箱の隠し場所を明かし、処刑が決定されてしまいます。すべて終わったように思われましたが、バデーニは予防策としてオクジーの文章を貧しい人々の体に刻み込み、同僚のクラボフスキに文章の復元を託けていました。文章が復元されるかは運命にかかっていましたが、2人は希望を胸に処刑を迎えました。
その後、ヨレンタは拷問を受ける運命に直面します。これはノヴァクの陰謀で、助任司祭のアントニがノヴァクを排除し、自身の権力を拡大するためのものでした。しかし、C教の方法に疑問を抱いていた新人審問官はアントニの陰謀を知り、ヨレンタを救出します。これを知ったアントニは新人審問官を火あぶりにし、ノヴァクには娘が異端者であったと偽って処刑されたことを伝えました。
一方、バデーニの同僚であるクラボフスキは、バデーニが張っていた予防策が作動し始めます。
3章ネタバレ
25年後、異端解放戦線のメンバー、シュミット、フライ、そしてレヴァンドロフスキは、ある書物の回収ミッションに向かい、C教に立ち向かっていました。書物を手に入れた後、彼らは基地である納屋に戻る途中で、C教のアントニ司教率いる一団と遭遇します。
そのため、書物を一時的に隠し、空き家で待機することを決断します。その場で人身売買が行われようとしており、無知な移動民族の少女ドゥラカも巻き込まれてしまいます。彼女は叔父に連れられてきたが、書物を見つけてしまいます。彼女は書物を売って金に変えるつもりでいたが、アントニ司教と対面し、自身の知性に注目されます。アントニ司教はドゥラカを教会に招待し、書物をC教に渡すよう要求します。
その瞬間、シュミットたちが現れ、書物を取り戻しにきます。アントニ司教は隠れ、ドゥラカは取り残されます。彼女は書物を渡すことを拒否し、代わりに内容を記憶していると主張します。シュミットたちはドゥラカを組織の指導者に連れて行くことに決めます。途中、彼らは書物の出版計画について知ることになります。そして、ドゥラカは異端解放戦線の組織長であるヨレンタと対面します。ヨレンタはドゥラカに、その書物は古い友人が書いたものであり、自身の信念を地動説と出会った後の経験を通じて語ります。
ヨレンタの言葉はドゥラカに影響を与え、その後の行動に影響を及ぼします。ドゥラカが覚えている書物の内容をヨレンタが書き写し、それを印刷機が次の目的地まで運ぶことになります。その頃、ヨレンタが処刑されたと思い、自己放棄状態にあった元異端審問官のノヴァクは、奪われた書物に関する調査を行う異端審問官アッシュに協力を申し出られます。再び立ち上がるノヴァクは騎士団を連れて、ヨレンタたちが隠れている納屋に襲撃をかけることになります。
ヨレンタは仲間を逃がし、自らを囮にします。ヨレンタとノヴァクが対峙する瞬間、ヨレンタは用意していた火薬に火をつけて納屋ごと自爆します。ヨレンタの犠牲のおかげで、印刷機を用意した仲間たちが目的地に到達します。しかし、フライの裏切りによって再びノヴァク率いる騎士団が襲撃してきます。死闘の末、ドゥラカだけが生き残り、目的のアントニ司教のもとにたどり着きます。
アントニ司祭はドゥラカの説得によって、「地動説が異端かどうかは時の権力者の裁量によって決まる」と認めますが、その瞬間、ノヴァクが現れます。ドゥラカ側につくアントニ司教の意外な行動に驚くノヴァクは、ノヴァク自身が汚れた存在であることに気づき、アントニ司教を殺すと建物に火をつけようとします。ドゥラカはノヴァクに刺されますが、そのナイフをノヴァクに返し、建物から逃げ出します。
炎に包まれた教会の中で、ノヴァクは自身が悪役であることを悟り、命を絶つのでした。 1470年、ポーランド王国の都市では、アルベルトという少年がパン屋の助手として働いていました。彼はある日、大学に進学する機会を得ます。そして、その決断が彼を後に教師として活躍し、コペルニクスに教えることにつながることを知りませんでした。
【チ。地球の運動について】結末や最終話は?
結末や最終話
アルベルトに対して、ラファウは次のように説明しました。
アルベルトの父親は、宇宙の形を根本的に変えるかもしれない情報を持っていました。彼はその情報を共有し、共同で研究する提案をしたのですが、父親はそれを断りました。その拒絶により、父親との口論が激化し、最終的に父親は「資料を燃やす」と言い出しました。この事態を収めるため、ラファウは父親を殺す決断を下しました。彼は当初、その行為を正義の一環として語っていましたが、村の住民に捕まり、その後の出来事については知りません。
父親は彼を信頼せず、疑い続けた結果、彼を殺す運命に繋がりました。ラファウは、信念に従うことで殺人さえ厭わない人物となってしまいました。その結果、知識を求めることの無駄さに気付いたアルベルトは、教会の神父との対話を通じて疑念を抱き、進む道を考える決断を下します。彼は信じつつも疑い続け、自分の道を進むことを決意し、親方に大学進学を願い出ます。アルベルトはアルベルト・ブルゼフスキという名前で申し込みをし、大学への進学を果たしました。
大学で学びながら、アルベルトは「地球の運動について」というタイトルの手紙についての会話を耳にします。手紙には、このタイトルが記載されており、これにより天動説を信じていたアルベルトは深く考え込むこととなります。
そして、彼の略歴が紹介されます。
1468年、アルベルトは23歳で大学に入学し、20年にわたり教員として働き、数学と自然哲学を教えました。その中で、天動説に対して疑問を持ったものの、結論を出すことはありませんでした。
1482年、アルベルトは当時の天文学の教科書である「惑星の新理論」に注釈書を書き、この書は大学内で広く学ばれ続けました。
1491年、彼の注釈書を学んだ大学の生徒の中に、後のコペルニクスという名前の青年がいました。
この略歴を持って、「チ。-地球の運動について-」は終了します。
ラファウの謎
最終回は、少なくとも読者の中で賛否両論を巻き起こす複雑なエピソードでした。最も驚かれた要素は、1巻で死亡したはずのラファウが再登場することでしょう。
通常ならば、私たちはラファウが生きていたと考えるでしょう。しかし、彼が自殺した描写も存在し、それにノヴァクが火をつける場面も示唆されており、この矛盾が解けないまま物語が進行します。また、7巻までの物語がずっとP王国で展開されていたのに対し、8巻ではポーランド王国という名称が使われ、物語の舞台が現実世界にシフトしていることも注目すべきです。
これらの要素から、7巻までの世界と最終回の世界は異なる世界である、いわゆるパラレルワールドである可能性が高いと考えられます。最終回で名前が登場するコペルニクスや、物語の最後に登場する主要キャラクターであるアルベルトは、実在の歴史上の人物であることから、最終回の世界が実際の歴史に近いパラレルワールドと見るほうが妥当でしょう。
7巻までの物語では、神を信仰する人々が真理を追求する人々を殺すという暗い展開が続きます。それに対照的に、8巻では真理を探求するラファウが知的好奇心から人を殺める場面が描かれます。おそらく作者は、最終回でこの対照を強調し、人間の本質は単純な善悪の二元論で説明できないことを示そうとしたのでしょう
タイトルの意味
「チ」という漫画のタイトルには、3つの意味が込められています。最初に、このタイトルの「チ」は「知(知性)」、「血(暴力)」、「地(地動説)」という3つのテーマを象徴しています。
作者の魚豊は、元々知性と暴力に焦点を当てた漫画を制作したいと考えていました。しかし、その後、地動説がテーマに決定し、その際に「チ」という文字しかないと感じたそうです。
また、タイトルに付けられた「。」(句点)も、漫画のタイトルにおいては非常に珍しい要素です。この句点は、地球を表す「丸」と、「止まっていたものが動き出す」という意味を内包しています。
【チ。地球の運動について】ネタバレ感想
漫画チ。地球の運動については、学びと知識の尊さについて考えさせられる、非常に魅力的な作品です。物語は深い哲学的要素を含み、主人公たちの学習の旅が興味深いものとして描かれています。特に、物語は時折凄惨な場面が続くことから、読む過程で感情的に厳しい瞬間もありましたが、それが物語の核心に迫る要素として魅力的に機能しています。
漫画はC教における神についての深い考察も提供しており、異なる宗教や信念に対する理解を深めるきっかけとなります。この作品を通じて、学ぶことの尊さと美しさに再び気付かされました。さらに、異なる宗教と自分自身の信念との共通点を発見できる新たな視点も提供されました。
総括すると、この漫画は学習と信念に関する深い洞察を提供し、読者に考える機会を与えてくれる素晴らしい作品です。知識の重要性や異なる信念の美しさを感じながら、物語の展開に没入できました。心からおすすめできる一冊です!
【チ。地球の運動について】ネットの声
チ。-地球の運動について- 読了
だいぶ間が空いてしまったけど7・8巻読み終わった。
なんていうか、こう
幾人もの人々がいろんなものを犠牲にして自分の信念を繋いでいく、
系の話に弱いな私は。
歴史で語られない隙間を埋める系、にも弱い。
とても良かった— ばのれ (@banorenko) October 30, 2023
そういえば『チ。地球の運動について』を2話?くらい試し読みしたんですが、冒頭から痛たたたたた…な描写が多くてヒュッ…ってなった。その痛みは共通言語だってそういうこと……?
あと全然隠れていない申し訳程度のC教表記が面白い。— ナナサンゴ (@clnanasangol999) October 30, 2023
チ。-地球の運動について-っていう漫画全巻読んだけどマジで面白かった。今まで読んだ漫画でトップ5に入るぐらい。一気読みした(;o;)
— みるふぃーゆ。 (@milfiyu_umee) October 27, 2023
チ。-地球の運動について-
を娘に激推しされて読もうと思ってたとこなんだけど
今日なんと!!!!!
その編集者さんが
高校に来て色々話して下さったみたい✨目をキラキラさせて教えてくれた
どーしよ、そっち方面に 進みたいって言い出したら……
— 舞桜 (@mao611715123) October 24, 2023
好奇心と探究心をギュッと濃縮したようなストーリー。拷問や死を恐れず真理に情熱を注ぐ…いや、美しい真理の為なら命を捧げられる…究極の揺るぎ無い情熱。
熱く心動かされる漫画で面白かった。
「文字はまるで奇跡」という言葉が印象的。
アニメが楽しみだ。
「チ。ー地球の運動についてー」#読了 pic.twitter.com/52t4sSqVc7— たまごサンド (@ohagidaisuki123) October 20, 2023
チ。-地球の運動について-
全部読み終わった
すげー面白かった
評価される漫画なんやなって— ☔️ (@agnesvsjjjjjj) October 20, 2023
チ。-地球の運動について-を最終巻読み終え4日日間、ずーっと考察してしまう。そして読み終えた翌日から知恵熱でたある。
— 宇宙(ソラ)usakoo (@tamagosleep) October 18, 2023
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