人気漫画やアニメ作品の実写化プロジェクトが発表されると、たちまち賛否両論の声が上がることは珍しくありません。これらの意見の大半は、キャスティングに関するものであり、Netflixのオリジナル実写ドラマシリーズ『ONE PIECE』もその典型と言えます。本記事ではネタバレを含むレビューを書いていきたいと思います。
ワンピース実写とは
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─ . :()配信 ─
Netflix全世界独占配信
実写ドラマ版『 』_______________◢
▽最終予告公開https://t.co/5Zok5wQrD0#ONEPIECE #実写のワンピ #ネトフリワンピ pic.twitter.com/m0aIAD7R0p
— ONE PIECE スタッフ【公式】/ Official (@Eiichiro_Staff) August 30, 2023
Netflixは、エンターテインメントに特化した世界最大級の動画配信サービスを提供しており、オリジナル実写ドラマシリーズ「ONE PIECE」を、明日8月31日(木)より世界独占配信します。この作品は、尾田栄一郎による日本を代表する世界的な人気コミックで、伝説の“海賊王”ゴールド・ロジャーが残した〝ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)〟を巡り、モンキー・D・ルフィ率いる海賊“麦わらの一味”が大海原へと繰り出す壮大な海洋冒険の物語です。
本作の配信開始に先駆けて、最終予告編が解禁されました。この予告編では、「海賊王になる」と宣言するルフィ(演:イニャキ・ゴドイ)をはじめ、夢や野望を抱く“麦わらの一味”が、団結し、支え合いながら冒険に挑む姿が描かれており、ロマンと感動に満ちた映像となっています。
ワンピース実写良かった点
ルフィ役イニャキ・ゴドイに感情移入
イニャキ・ゴドイのキャスティングは、単なる外見の一致以上に、その個性的な明るさや心温まる距離感、そしてルフィ役に対する強い情熱と覚悟によって、観客に深い印象を刻み込む成功例です。この事例は、キャスティングにおける理論的な側面にも触れる価値があります。
役者の外見の一致は重要ですが、それだけでは漫画やアニメから生まれたキャラクターを忠実に再現するのは難しいことがあります。ここで重要なのは、キャストがキャラクターを理解し、その本質を捉えることができるかどうかです。イニャキ・ゴドイは、ルフィ役に求められる陽気さや愛嬌を自身の個性で素晴らしく表現しました。この点が、彼のルフィ役への情熱と覚悟と相まって、視聴者に強烈な印象を与えました。
オリジナルのアプローチによるセリフ
シーズン1において、『ONE PIECE』の物語は大まかに原作に従って進行していますが、徹底的に原作通りの展開やセリフが再現されているわけではなく、むしろオリジナルのアプローチが多く見られました。この事実は、実写化作品における理論的側面にも深く関わり、その意味について考察することができます。
オリジナルのアプローチは、原作ファンにとっても新たな視点や驚きを提供し、物語の展開に対する期待感を高めました。たとえば、「シェルズタウン」編において、ルフィがコビーと協力してゾロを解放する場面で、既にナミが登場していたり、ゾロの逮捕理由や回想のタイミングが異なって描かれていました。これにより、原作に詳しい観客でも新たな物語の解釈やアプローチに楽しみを見出すことができました。
このようなオリジナルのアレンジは、実写化プロジェクトが原作との関係を保ちながらも、新たな創造性を発揮できる方法を提供しています。忠実な再現だけでなく、作品に独自のアイデンティティを持たせ、観客に多様な楽しみ方を提供することが、実写化の成功に欠かせない要素と言えるでしょう。
原作扉絵の深掘り
「オレンジの町編」におけるバギー海賊団のサーカステントは、美術や照明などが非常に巧妙に配置され、原作を超えた視覚的な印象を醸し出しました。このセットデザインと照明の工夫により、閉鎖的な空間の中で市民たちが感じる圧迫感や不安が、劇的に表現されました。このような美術面での工夫は、視覚的な要素が物語の緊張感や雰囲気にどれだけ貢献できるかを示す素晴らしい例と言えるでしょう。
さらに、「コビメッポ奮闘日記」の映像化は、物語に新たな視点を持ち込む優れたアイデアでした。このアプローチにより、キャラクターたちの内面や成長過程がより深く探求され、観客により多くの洞察と感情移入の機会を提供しました。原作ファンにとっても、新たな情報や感動的な展開が楽しめる要素として、この映像化は非常に魅力的でした。
小物や建物の再現度の高さ
1エピソードあたりの制作予算が26億円という驚異的な金額が示されているだけあり、『ONE PIECE』の実写版では、細部への徹底的なこだわりが際立っています。この投資額の影響もあり、小物や建物の再現度が極めて高い水準に到達していることが明らかです。これによって、原作の世界観を忠実に再現する試みが可能となり、ファンたちにとってはまさに夢のような体験が提供されています。
特に、ゴーイングメリーゴーやアルビダの船、そしてバラティエのような特異で独自のデザインを持つ建物までが、細部まで忠実に再現されています。これらのエレメンツは、原作の愛される要素を実写化においても失わないようにするための努力の結晶と言えるでしょう。また、細かなディテールまでこだわった小物の再現も見逃すことができず、例えば電伝虫や通貨などは、原作ファンにとっては喜びを倍増させる要素となっています。これらの小道具が、実写化作品の中で際立つ存在感を放っており、観る者を原作の世界へと引き込んでいます。
総じて、巨額の制作予算を活かして行われた細部へのこだわりは、視覚的なリアリティだけでなく、原作の愛らしさや興奮もしっかりと再現しています。ファンにとっては、作品を通じて愛着を抱くキャラクターや世界が、実写化でも最高の形で表現されていることが感じられることでしょう。
ワンピースつまらなかった残念だった点
アニメの実写化の壁は分厚い?
実写化としての品質や再現度は、確かに非常に高い水準に達していますが、物語の面においては、ある種の不釣り合いさを感じざるを得ないと感じました。
実写ドラマを鑑賞する中で、『ワンピース』が漫画やアニメとして持っている笑える会話や熱い戦闘の語り合いといった要素が、その表現形式によってどれだけ重要であるかが浮き彫りになりました。漫画やアニメならではの視覚的効果やスタイリッシュな構図は、キャラクターたちの魅力を最大限に引き出し、笑いや感動をより深く伝える手段となっているのです。
しかしながら、実写では漫画のような独自の構図やキャラクターの泣きの表情を完全に再現することは難しい側面があります。そのため、実写で原作の台詞やシーンをそのまま再現しても、どうしても表面的に感じられてしまうことがあります。漫画やアニメが持つ独特のリズムやテンポが、実写化においては調和を欠いてしまうことがあるのです。
このアンバランスさは、実写化における難しさでもあります。原作ファンであれば、キャラクターたちの魅力的なやり取りやエモーションが、実写化においても十分に伝わることを期待していますが、その伝達の難しさが物語の楽しみを損なう要因となっていると感じます。したがって、実写版『ワンピース』においては、物語を原作の面白さを最大限に引き出す形で展開できるよう、独自のアプローチが求められることでしょう。
原作改変の許容
実写化にあたり原作は改変されることは承知していましたが、やはり許容が難しかったのは、海上レストラン「バラティエ」でのアーロン一味との展開でした。
特に、クリーク海賊団との決戦が存在しなかったことは痛切でした。個人的には、ドンクリーク戦が好きだったので、それがなかったことが残念でした。海上レストランのエピソードは、自身が非常に好きな部分であり、その部分が削られてしまったことにがっかりしました。
クリークが鷹の目のミホークに敗れて終わるという展開は、原作とは異なります。また、ギンがただ食事を楽しむだけのキャラクターとして登場し、物語にはほとんど関与しません。
これらの変更は、尺の制約によるものとみられ、その制約が作品に対して明白で、見る者に対して痛切に感じさせられました。特に、サンジが「長い間クソお世話になりました!」と言う場面で土下座しない点は、実写化において土下座の表現が難しかったためではないかと思われます。このような違和感は、ファンにとっては少々残念なものとなりました。
最終回では、バギーの案内でアーロンパークに向かう場面が描かれますが、アーロン一味の一員であるタコのはっちゃんが登場しないことがありました。さらに、アーロンのビジュアルに鼻が短すぎると感じるファンもいたでしょう。
最後に、アーロンを倒した後にガープとルフィの対決が描かれた点は、原作には存在しなかったものでした。これらの変更は、実写化において独自のアプローチを取った結果と言えるでしょう。
キャスティングについて
キャスティングに関してお話しすると、男性キャラクターについては、比較的違和感なく受け入れられました。彼らは原作との視覚的な一致が見られ、キャラクターの特徴がうまく再現されているように感じました。一方で、女性キャラクターについては、アルビダの体型や、マキノさん、カヤさんなどの容姿が、原作とは異なる印象を与えました。これは、原作ファンにとっては少なからず違和感を招いた要素でした。
ただし、制作サイドのインタビューにおいて、彼らは「再現ではなく表現」を重視していることを強調しています。つまり、実写版では原作とは異なる視覚的要素が存在しても、それを新たな視点でアプローチし、視聴者に新しい感覚や新鮮な体験を提供することが目指されています。これは、実写化作品においては、従来の原作とは異なる視覚的アプローチが求められ、ファンに新たな楽しみをもたらすことが望ましいとの考えから生まれたスタンスでしょう。
この仕事で連載休載はつらい!
実写版の『ワンピース』は、制作品質は高いものの、実写化として非常に魅力的な作品にはならなかったと感じます。
『ワンピース』は、コミックでのキャラクター間の会話や個性が非常に強調されているため、その要素を実写化に移植することが難しいと思われました。結果として、実写版は原作とは異なる別物の作品のように感じられました。原作のファンとしては、それが違和感を生む要因でした。
同様に、Netflixの実写版『幽遊白書』にも不安があります。『ワンピース』以上に難しい課題が待ち受けていると予想されます。海外での評価は高い一方で、原作を知らない視聴者にとってはもっと楽しめるかもしれません。しかし、私のように熱心な『ワンピース』ファンでなくても、原作に多少の思い入れがある人々にとっては、実写版は厳しいものと感じるでしょう。
戦闘シーンの制作クオリティはどうであれ、友情の物語が急いで進行しすぎて感動を味わう余裕がありませんでした。尾田先生が実写化に取り組んだことは、多くの時間と労力が注がれたことを意味します。ただし、そのために原作の休載が長引いた可能性もあることを考えると、これは痛ましい側面もあると思います。
ワンピース実写はつまらいない?関するネットの声
ネトフリ/実写版ワンピースの為だけにNetflix、再加入したけどはっきり言って面白くない。
やっぱ、つまらないifストーリーだからかなぁ⁉︎
漫画、読んだ方が1000倍、おもろい。— みちる (@NgjPi) August 31, 2023
ワンピース実写版観たけど原作ハマらなかった人間はつまらないと思う
クスッと笑えるシーンも無かったしワクワクするシーンも無かった
日本の作品をこんなに美しく作ってくれてありがとうとは思う— 風 (@ROUTE3ARC) August 31, 2023
実写版ワンピースはシロップ村編がガチでつまらないからそこは承知で乗り越えて欲しい
— aheahe (@ahepoke) September 1, 2023
やっぱり実写版ワンピースはつまらないな。
これ全話見る奴なんているのか?
漫画のワンピースも面白いと思ったことないから当然か。— 星☆矢 (@smjrqc4SuBeoxFX) August 31, 2023
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まとめ
Netflixは、明日8月31日(木)から、世界独占でオリジナル実写ドラマシリーズ「ONE PIECE」を配信する。これは、尾田栄一郎による日本を代表するコミックで、海賊王ゴールド・ロジャーの遺産を巡るモンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味の壮大な冒険を描いている。
実写版に対する意見は賛否が分かれ、特にキャスティングや外見についての議論があった。しかし、制作陣は「再現ではなく表現」を重視し、新しい視点で作品を提供する方針を示している。この実写版には多くの期待と注目が寄せられており、ファンにとって新たな楽しみが待っている。しかし原作愛が強い人はあまりおすすめできないかもしれない。
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