私は、小中高それぞれ公立の学校に通い、多くはないですが友人にも彼女にも恵まれ、それなりに楽しい日々を過ごしていました。
どこで道を踏み違えたのか。
今振り返ると、順風満帆な人生の瓦解は水面下で着実に迫ってきていたように思います。
耳元で怒鳴られ続ける地獄の180日
私が最初に道を踏み間違えたのは、高二の時。1年生の頃から授業をサボりがちだった私は、二学期が始まった時点で既にサボれる日数がほぼなく、そして残された最後のサボれる日数もすぐに消化してしまった。
当時学業に一切の興味が失せていた私は、高校中退し中卒で社会人になることを選んだ。
しかし当然のことながら中卒の私に良い仕事など舞い込んでくることも、またアテもなく、高時給なアルバイトでまずは生計を立てることにした。
それが最初の地獄の始まりだった。
パチンコ屋さんで派遣のアルバイトをやっていたのですが、そこの上司がとんでもない暴君で、ミスがあるたびに私に対して怒鳴り散らかしてきたのです。
「ミスしたら怒鳴られることくらいあるだろう」「何を大袈裟に言ってるんだ」と勘違いされると困るので補足しておくと、私自身も面と向かって直接怒られることに関しては耐性がありましたし、当時そんな怒られ方をしても全部スルーできていたと思います。
しかし現実はそうではありませんでした。
パチンコ屋さんでは騒がしくまた広い店内でもスタッフ全員と円滑なコミュニケーションが取れるよう、「無線機」や「インカム」の携帯が業務上必要になります。
この「インカム」というのが便利な反面私にとっては大変厄介な代物で、良いコミュニケーションにも悪いコミュニケーションにもどちらにも使えるのです。
このインカムを通してフロアの全員が聞いてる手前で日常的に無茶苦茶な暴論を上司から押し付けられて、耳元で怒鳴られ続けるので当時は本当に「俺は何のために生きているんだろう」そんな気持ちを拭えませんでした。
今思うとこれがパワハラだったなのかと思います。
業務終わりの最後の終礼でストレスで目眩と嘔吐が走り、同僚のスタッフから「顔が土色になっている」と心配されたこともあります。
抜け出せないどうしようもない現実からアニメを見るなどして逃避している時間、作品の中に入り浸っている時間が当時唯一の幸せでした。
何かに没頭している時だけは全てを忘れられるような気がします。
人によってはそれが本を読んでいる時であり、映画を見ている時であり、歌を歌っている時であり、絵を描いている時であり、美味しいものを食べている時であり、愛する人と共に過ごしている時であり、様々だと思います、ちなみにその当時アマプラで見ていたのは「進撃の巨人」と「ウォーキングデッド」。
あの作品たちのお陰で人生辞めずに済んだので、大成して作者に恩返しするのが私の目標です。
パチンコ屋の環境もよくなかった
今考えると、店長の暴言だけでなくパチンコ店員の環境もうつ病になりやすい状態だったと感じます。
私がストレスを感じたパチンコ屋店員の実態。
難聴になるほど大音量空間
パチンコ屋はご存知の通り大音量が常に流れております。
店員の中では難聴になる人もいるほど。
お客さんには店内のうるささを意識せず、通常のボリュームで話しかけてくる人もいます。
「はい?」「もう一度よろしいですか?」と聞き返すことなんてザラでした。
適当に流していい内容か判断できないのだから、聞き返すしかないのです。
発狂したくなるほどの嫌なお客
台が壊れるんじゃないか?と思うくらいボタンを押す客。
チンコ打たずに一日中ソファに座っている客。
落とした玉を必死になって拾う客。
演出が起こるたびに大きなリアクションを取り周りに迷惑をかける客。
年配に多いですが、体臭がキツイ客。
2台掛け持ちする客。
様々な人がいますが、一番嫌なのはすぐキレる客です。
パチンコは絶対に儲かるものではありません。
負けた客は非常に気分が悪く、店員にすら暴言を吐く場合もあります。
目眩がするほどチカチカする店内
パチンコの店内にいると疲れるという事が良くあります。
頭痛がする、全身が痛い、次の日になっても疲れが取れない、そのパチンコの疲れや痛みは「目の疲れ」から来ていると医者に言われたことがあります。
パチンコなどの画面を見ている間はその1/4程度までまばたきの回数が減るそうです。
まばたきが減ると、目に潤いがなくなり乾燥してしまいます。
それで引き起こされるのがよく聞くドライアイという病気です。
ドライアイになると視力の低下はもちろん、角膜上皮剥離を起こす危険性もあります。
等身大の自分を見つめ直す
でも結局現実逃避なんかしていても、現実は一向に変わりません。ただただ苦痛が長引くだけです。
私がそんな抜け出せないカイジの地下帝国のような日々から脱却できたのは、単純に職場を変えたからです。
当時より稼ぎは少ないですが自由度の高いフリーランスとして活動しています。
勿論、フリーランスや個人事業主として生きていくことは自由さと引き換えに安定しない日々ですが、それでも精神を病んで自殺一歩寸前の日々を送るより良いと思います。
会社に雇われずに生活する方法は休養時に調べて実行していくといいかもしれません。
生きていなくては悲しむことも楽しむこともないですから。
等身大の自分を見つめ直して自分が生きやすい道を選ぶのが最善だと思います。
生きてさえいれば何とかなります。だから諦めずに自分の最善の道を選んでください。
応援しております。