私がうつ病にかかったのは、学卒で入社した新入社員の時の5ヶ月目でした。
初めての都市での一人暮らしをしながらでしたが、新入社員研修、部署配属後の研修までは順調に日々をこなせていましたし、同期の仲間とも仲良くすることができ、楽しく過ごせていました。
異変を感じ始めたのは、4ヶ月目のことです。
入社して労働の厳しさを知る
配属された部署で、リーダー格の先輩社員に指導を受け始めた頃でした。
口調はきつい、質問しても「何を聞きたいのよく分からないんだけど?」と回答してくれないなど、仕事のやりにくさを感じるようになりました。
しばらくすると、自分だけ目の敵にするように、指導がパワハラじゃないのかと思えるほどきつく当たってくるようになりました。
そのうち、朝起きるのが億劫になっていき、電車通勤だったのですが「電車が事故を起こしてくれないかな。
そうしたら会社に行かずに済むなぁ…」と考えてしまうようになってしまいました。(この時点で適応障害あたりにかかっていたかともしれません)
しばらくして、ついに2日連続で欠勤をしてしまいました。
そこで初めて、部署のマネージャーに「リーダー格の先輩社員との関係で悩んでいる」と相談しました。
熱心に聞いてくれたマネージャーに涙が止まりませんでした。
その後会社の担当の保健士さんと面談することになり、近所のメンタルクリニックを紹介してもらい受診しました。
初めてのメンタルクリニック
私はメンタルクリニックに抵抗がありましたが、そうも言ってられません。
これはただの風邪ではないと瞬時に分かりました。
お医者からは「軽度のうつ病」との診断されました。
その後、部署内でとりあえずリーダー格の先輩社員と距離を取るように配慮していただきました。
しかし、会社に行けばその先輩社員はいますし、自分にもうまく関係を築けなかったという負い目があり、徐々に体調が悪化していきました。
会社に行くと動悸がしますし、休日も嫌な先輩社員のことが頭から離れず、きちんと休めない、眠れないなどの症状も出始めました。
そして、入社後5ヶ月目に限界を迎えてしまいました。
実家でほっとかられた辛い体験談
一旦実家に帰らせてもらい、地元のメンタルクリニックにかかり、「うつ病」の診断を受け、休職(1ヶ月ずつ)と薬物療法をすることで、治療することとなりました。
休み始めは、とりあえず休めるとホッとし、徐々に体調も安定していきました。
しかし、1ヶ月ごとの休職が切れるのが近づくたび、復職後のことを考えると、また体調が不安定になって行きました。
家族はうつ病に理解がなく、「ほっておけば治る」「風邪と同じでしょ」と言われてしまいました。
こんなに苦しいのにどうしてそんなことを言うのとショックでした。
その後家族は仕事があるので、一人ベットの上でずっとぐったりなっていました。
私はついに「しにたい」と頭の中で思うように。
気がついたら私は持っていた薬をたくさん飲んでしまいました。
家族は異変に気がつき私は病院で目が覚めました。
もしあのままほっとかれてしまったら、発見が遅かったら今の私はいなかったかもしれません。
入院から2年かかって社会復帰
結局復職するのに2年かかってしまいました。
今思い出してみますと、復職までここまでかかってしまった要因として、復職後にどういう風に自分は仕事させてもらえるのかの不安が払拭できなかったこと。
周りの理解があまりなかったことでさらに自分を追い込んでしまったこと。
仕事する上で、大きなストレスになっている先輩社員の元でまた仕事をさせられるのではないかと考えると、とてもじゃないけど、またうつ病になってしまうと考えていました。
そこで、配属先のマネージャーから部署はそのままながら、違う上司の元で仕事をすることにしようと提案を受けたことで、自分としてもようやく復職に向けての踏ん切りがつきました。
再発を防止する第一としては、ストレスをなるべく受けない環境作りが大事であると思います。
またうつ病に理解がある環境に身を置くことです。
うつ病でしにそうになった私から
自分としては、その苦手過ぎる先輩上司は、確かに仕事はできるのですが、人間的に認め難い方でした。(実際、他の社員の方もそう思っている方が多かったです)
どうしても、合わせられる・合わせられないという人は出てきます。
それを正直に訴えて、環境を変えてもらうのが一番の解決策となりました。
実際、新たな上司の元では、うつ症状はあまり出なくなりましたし、意義のある仕事もできました。
なかなか自分を変えていくのは難しいです。(特に私はそうでした…)
いくらこっちが勉強や努力をしてコミュニケーションを取ろうとしても、相手がきちんと対応してくれなかったら、ほとんど意味がありません。
そういう場合は、やはりその人から距離を取らないと、自分が潰れてしまいます。
うつ病を再発させない一番の解決策は、環境を変えることであると思います。